キミを守る~yuta.j~

123~勇太side~ ページ25

「そうですねぇー…」





わざとらしく考えるふりをしている。







｢彼女と別れてくれませんか？
そして、私と付き合ってください｣







『は？』





Aの写真を手に取り、ゆっくりと破いていく。






いくら盗撮でも好きなやつの写真を破られるのはいい気がしない。







｢いわば日向Aは人質です。
別れなければこの写真をばら撒きます｣









今を輝くアイドルには痛いですよね？







クスクスと笑う彼女。






ガンッ！






俺は思い切り机を殴る。






『したければ…』








｢ああ、もう1つありますよ？
これは…彼女自身に関係ありますよ？
彼女にも選択をさせました｣









『お前！Aと…』









｢ええ、会いましたよ？
そして、彼女に選択肢を与えました。
その結果がこれです｣








動画を見せられた。







そこには







階段で突き落とされるAの姿や







たくさんの女に囲まれているAの姿。







『ぶさけんな！！』







俺は彼女の胸ぐらを掴む。







｢あら、あなたの好きな人が選んだ道ですよ？
あなたと離れない代わりにこの道を｣








『今すぐやめさせろ』







｢あなた方が別れるのであれば、
あなたが私のものになるのならやめてあげまょう｣







『そんなの｢そうしないと｣』









｢いつか死んじゃいますよ？彼女｣









情けない。自分が。









零れた涙を乱暴に拭う。









俺の選択肢は1つしかなくなった。









相川を思い切り押す。

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