風化していく記憶 ページ9
やっとFクラスが前に行けた時には練習が始まって30分以上たっていた。ジェスン先生のダメ出しが飛び交う中、何とか午前の練習は終わった。
って事は…今から、お昼ご飯の時間？
「クラスごとに食堂に行ってくださーい！」
「あ〜お腹すいた！」
「最後とか待てないよ…」
スタッフさんの声で食堂に向かうAクラスの子達と待っている他の子たち。皆んな一緒に行ったらダメなのかな。うーん、私もお腹すいた…。
「(トントン)」
突然後ろから肩を叩かれて振り返ると懐かしい声が聞こえる。ドキッと跳ねた私の心臓を他所に、はにかんだ笑顔を浮かべたミニョンはそのまま私の隣に並んだ。
「久しぶり、」
「…うん」
「元気だった？って…聞くまでもないよね、(笑)」
優しい声は昔と全然変わらなくて、いつも私の心を揺さぶるから何だか泣きそうになる。「テレビで見ない日はないよ(笑)」って笑うミニョンの方を見れば、随分と頭の位置が高くなった気がした。
「背…伸びた？」
「そう？久しぶりに会ったからじゃない？」
「かな？なんか、…カッコよくなったよね」
背も高くなって、声も低くなったミニョンは凄く大人っぽくなったと思う。
って、…私、意外と普通に話せてる、
隣に並ぶのは本当に久しぶりで凄く懐かしい。前はよく一緒に居たから、それが当たり前だった。
「ねぇA、ずっと聞きたかった事があるんだ」
「なんであの日…キスしたのか、」
思い出は風化して、削れていく。
だけど私が初めてキスをした日の事は強烈に、記憶に焼き付いている。
全部を投げ捨てて、逃げてしまおうって。幼い私にはそうする事しか出来なかったんだ。
「…お別れの、挨拶？」
我ながら都合が良いと思う。
だけどまだ、自分の気持ちを閉まっておく必要があると思うんだ。隠す事には慣れたから。
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umi - ミニョンとのからみ、最高です！ キュンキュンしながら、読んでいます！！ 更新頑張ってください♪♪♪ (2018年3月29日 21時) (
レス) id: 648b18a84a (このIDを非表示/違反報告)
しゅあ(プロフ) - すごく面白いです！ミニョンとの絡みとかすごくキュンキュンしながら読んでます！更新頑張ってくださいね！応援してます！ (2018年3月25日 23時) (レス) id: 85e49f0ccb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モモ x他1人 | 作成日時：2018年1月31日 23時
