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「すまん、遅く…………」

『遅せーよ風見い………』

ようやく飲み物調達から帰還した風見に俺は内心安堵。そして両隣から変わらずトーンの高い声が飛ぶ。

「あっもしかしてお兄さんのお友達さん?」

「お友達もかっこい〜!」

見るからに戸惑っている風見に視線で助けてくれと訴える。

「えっと……?」

「私たちお兄さんの看病してたの!治ったら一緒にまわろって話してたんだよね〜」

「お友達さんも一緒にまわろうよ〜!」

『いや、だから……』

最近の女の子はガツガツと来るなあ…

これは風見も上手い撒き方は思いつかないかと思っていると、その風見から予想外の嘘が出た。

「…すまないが、久々のデートなんだ。二人きりにしてくれないか」

「えっ」

「えっ」

「えっ」

『えっ』

思わず俺まで素っ頓狂な声を上げてしまった。

女の子たちはあっお邪魔しましたと言ってそそくさと行ってしまった。

俺はと言えばもしや考えていたことが口に出ていたかとか実は風見は俺のことをとかいろんな考えが脳内を巡って体を動かすことを忘れていた。

「…そんなに嫌だった?」

『えっいや、別に』

別にってなんだ、それじゃあまるで気があるみたいだ。

『別にってかお前がそう言う冗談言うとは思わなくて…』

「ああいう子にはああいうのが一番効くだろ」

酔いなんてとっくの昔に吹き飛んでいたが、今ので叩き起されたような、そんな感じだった。

『まあ実際効いてたけど…お前はいいの?』

「いいのって?」

『だから…俺とそういうふうに見られんの』

久々に、動悸が激しくなる。最後にこんなに緊張したのはいつだったか。そう、確かあの人に__

「良いわけがないだろ。俺もお前も、お互いにそんなふうに思ってないんだから」

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さら - 面白いです!更新楽しみに待っています! (2018年5月23日 12時) (レス) id: 379ce13f10 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年5月15日 23時

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