99度目の人生 ページ13
『そんな攻撃当たらないよ?だから諦めて早く居城に帰りなよ。』
鬼「交わすことで手一杯だろう?夜明けまでは長い。その内当たる。」
『ははっ、分かんないよ?私って鬼殺隊の最強だから。』
天才だしね、と笑いながら言うが内心は無惨の言う通りで焦っている。
何か決めとなる一手が欲しい。
弥生には事前に急いで冨岡さんを連れてくるように命じている。
けどそれもいつになるか分からない。
『夜の呼吸 壱ノ型 夜桜ノ舞』
薄ピンクの桜が舞い散る。
あの時よりも成長した父の独自の呼吸、夜の呼吸。
ふと、父の気配がした気がして泣きそうになったが、目の前の無惨へと攻撃を届かせるように、刀を握る力を強める。
『(お父様、大丈夫だよ、私あの時よりも強くなったから。)』
無惨の攻撃を抜けて、目の前まで来た私は桜舞う刀を無惨の首へと向ける。
スっと無惨の首に高速の刃が通り、無惨の首がズレる。
鬼「っ!」
『やっぱり、死なないよねぇ。うーん、どうしよう…』
無惨はこちらを睨むと、小さな肉片へとなり四方へと飛び散った。
『水の呼吸 拾壱ノ型 凪』
間合いへと入った無惨の肉片へを細胞単位で切り刻んで行く。
その中でも無惨の気配を探り、散っていく気配を辿る。
そして気づく。
彼が逃げた彼等の元へと行っていることに。
『無惨!!』
飛ばした刀と、無惨の分身が禰豆子ちゃんへ襲いかかるのが同時だった。
無惨の首は刀を飛ばしたことにより落ち、分身が解ける。
しかし、禰豆子ちゃんは六太くんを庇い、怪我を負う。
『(最悪だ、禰豆子ちゃんが鬼になる。)』
夜明けはもうすぐなはずなのに、空は曇り、太陽が出ない。
禰豆子ちゃんの浅い息が聞こえる。
『取り敢えず止血します。竹雄くん、禰豆子ちゃん運ぶの手伝って。』
近くで呆然とする皆に声をかけて、禰豆子ちゃんを家へと運ぶ。
葵枝さんは六太くんを抱っこして、花子ちゃんと茂くんが手を繋いで後を着いてくる。
葵「禰豆子、禰豆子!」
『すみません、守りきれませんでした。』
竹「Aさんのせいじゃねぇよ。いきなりきた彼奴が…」
目にいっぱいの涙を溜めた竹雄くんを見て、下唇を噛んだ。
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七星 麗華 (ななぼし れいか) - 面白かったです。次の更新も頑張ってください。楽しみに待っています! (2022年10月30日 18時) (レス) @page21 id: 50853c9852 (このIDを非表示/違反報告)
三日月夜桜 - 面白かったです。次の更新頑張ってください。楽しみです。応援してます。 (2022年6月4日 19時) (レス) @page19 id: d397310001 (このIDを非表示/違反報告)
時雨坂 - 続編おめでとうございます!更新めちゃくちゃ楽しみにしてます!頑張ってください!(*≧∀≦*) (2021年1月27日 21時) (レス) id: 38881abff7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麗夜 | 作成日時:2020年8月26日 0時