49度目の人生 ページ6
あれから訓練は滞りなく流れていき、元々資質のあった悲鳴嶼さんはものすごい速さで課題を片付けていく。
私から教えることが尽きた頃、悲鳴嶼さんは最終戦別へと行き、擦り傷などはあるものの元気に帰ってきてくれた。
あの日は子供達が泣いて喜ぶもんだから、家の中が騒がしかった。
私は原作通りかは分からないがひとまず悲鳴嶼さんが鬼殺隊に入ってくれたことに安堵し、熱を出した。
それから1年、無事悲鳴嶼さんは柱になった。
そして悲鳴嶼さんは屋敷をもらい、子供たちと共にそちらで暮らすことになった。
私は少し寂しく思うも、みんなを見送った。
この1年で分かった場所がある。
胡蝶姉妹の家と不死川兄弟の家だ。
今だに伊黒さんのいる集落は見つけられていない。
そして義勇さんの所もだ。
みんなを救うというのがどれほど難しいかを痛感した頃に胡蝶家に悲劇がおこる。
結論から言うと私は胡蝶家を救えなかった。
場所がわかっていたにも関わらず。
『ごめんなさい、ごめんなさい…間に合わなかった…謝って住むことじゃないのは分かってる。でも謝らせて…ごめんなさい……』
私を責めることも無く2人はただ泣きながら震えていた。
そんなふたりを見ながら一つ前の任務を思い出す。
前の任務では上弦の鬼がでたんだ。
黒死牟という鬼が。
強かった。
焦っていたんだ、悲鳴嶼さんの任務先を聞いて。
だから一刻も早く片付けたかった。
その焦燥感が足を引っ張り、思うように動けなかった。
黒死牟はそんな私を見て興ざめしたといって帰って行った。
それから走ったけど途中で悲鳴嶼さんと合流してしまった。
悲鳴嶼さんよりもはやくはやく走ったけど、間に合わなかった。
怒りでどうにかなりそうだった。
その感情を乗せて、鬼の首を切り飛ばした。
それでもここにいる胡蝶家の母と父は起き上がらない。
そして思う、黒死牟さえ来なければ…
私はこの日を境に声を失った。
584人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鮭大根(プロフ) - ウェーイ( ・∇・)面白いです!!これからも頑張って下さい!!応援してます!!続き楽しみ〜(´-ω-`)ムフフ (2020年8月23日 2時) (レス) id: ef1af2de4e (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望 - や、やばい!続きのお恵みをっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! (2020年8月23日 0時) (レス) id: 11a9c593be (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - 絢さん» ありがとうございます!頑張って続き書いていきますね! (2020年7月5日 23時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
絢 - この話すっごく好きです!続きも楽しみにしてます! (2020年7月1日 17時) (レス) id: 456d2e2709 (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - つむ狐さん» ありがとうございます!更新停止してしまっていましたが、これからまた更新を頑張っていくのでお願いします! (2020年6月23日 5時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:麗夜 | 作成日時:2020年5月13日 20時