63度目の人生 ページ21
そして伊黒さんは私の手を握ったまま周りに誰もいないことを確認すると木の格子を外す。
伊黒さんには申し訳ないけど外には1人で逃げてもらおう。
私は伊黒さんと2人で座敷牢を抜け出し、人がいない道を探りながら伊黒さんと外へ行く道を歩く。
そして私達は庭に出て塀をよじ登るために手を離す。
先に登った伊黒さんは私に手を伸ばしてくれる。
そして2人で塀の上に登った時、私は伊黒さんを塀から落とす。
痛いかもしれないけど、こうする以外伊黒さんは逃げてくれない。
私に落とされた伊黒さんは私を見上げる。
その顔には困惑が見えるが私は構わず屋敷に戻る。
塀の向こう側から私を呼ぶ声が聞こえるがそれを無視して鬼の気配がする方へ急いで向かう。
私が鬼の居る部屋を見つけたと同時に鬼は私たちが座敷牢から居なくなったことを女に聞いて知る。
『(馬鹿じゃないの!?そんなのバレたら殺されるに決まってるだろ!!)』
私は報告した女に迫る鬼の長い尾から彼女を守るように飛び出す。
すごい勢いで吹っ飛ばされ、彼女の頭を抱えながら空中で壁に背を向ける。
そして次にくる衝撃。
私は痛みこそ感じなくなったが、今の攻撃で背骨が粉砕したのは何となくわかる。
込み上げる血に噎せながら、手の中にいる女を見る。
彼女は気絶してはいるが、傷一つなかったのでそっと地面に下ろす。
『(さぁて、この簪1本でどこまでやれるかな…?)』
私は口から零れた赤い血を拭い、鬼の前に立ちはだかった。
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鮭大根(プロフ) - ウェーイ( ・∇・)面白いです!!これからも頑張って下さい!!応援してます!!続き楽しみ〜(´-ω-`)ムフフ (2020年8月23日 2時) (レス) id: ef1af2de4e (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望 - や、やばい!続きのお恵みをっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! (2020年8月23日 0時) (レス) id: 11a9c593be (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - 絢さん» ありがとうございます!頑張って続き書いていきますね! (2020年7月5日 23時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
絢 - この話すっごく好きです!続きも楽しみにしてます! (2020年7月1日 17時) (レス) id: 456d2e2709 (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - つむ狐さん» ありがとうございます!更新停止してしまっていましたが、これからまた更新を頑張っていくのでお願いします! (2020年6月23日 5時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麗夜 | 作成日時:2020年5月13日 20時