愛されたい43 ページ47
″早く逃げなければ″
そんな一心だった。
私も周りが見えてなくてそして人通りの多い道だったから、目の前を歩いていた女性にぶつかってしまった。
『すみません。大丈夫ですか？』
そしてつい、自分の姿がモデルだということを忘れ、マスクを外して女の人に手を差し伸べてしまう。
女「え、松島朱里くん！？」
そんな大きな声にしまったと顔を顰めてももう遅い。
彼女の言葉で周りも気づき始め、私は好機の目に晒されてしまう。
スマホを向けられ、猫なで声で話しかけられる。
とりあえず女の人を引っ張り起こし、マスクをつけ直す。
そして自転車を個性で小さくし、ポケットに入れる。
それからだんだんと増える人混みを押しのけ、自分を囲む輪から出ようとする。
しかし、先程の女性に腕を掴まれてしまって動けなくなってしまう。
『あの…？』
女「朱里くん！！サインください！」
『あぁーと、すみません。俺今急いでて…次の現場に行かないといけなくて…マネージャー待ってるし…』
それっぽいことを言って誤魔化す。
でも彼女はそれでも諦めようとしてくれない。なんなら握る力が更に強くなる。
『(えぇ…この華奢な身体のどこからこんな力が…？)おねぇさん、応援してくれるのは嬉しいんだけど…これはちょっと…』
更に力が強くなる。
それはもう骨が折れそうなくらいには。
『(まさか個性？)…おねぇさん？』
女「ご、ごめんなさい！個性、とまらな…！！」
彼女は慌てた様子で泣きそうな顔をしながらこちらを見る。
『あぁー…ッ、だいじょーぶだヨ？ほら落ち着いて…？ほらッ、深呼吸っ…』
追いつかせようとするがどんどん強くなっていく握力に顔を歪ませる。
それを見て彼女は更に力を暴走させ、泣き始めてしまう。
『ニコッほら！全然痛くない！おねぇさん泣かないで。大丈夫だから！』
はっきり言ってもう感覚がない。
多分折れてる。
掴まれた方の手は血が止まってるんだろう、色がどんどんおかしくなって行く。
このままじゃはっきり言ってまずいよなぁ…
『(さぁて、困ったな…)落ち着いてー、しんこきゅー！吸ってぇはいてぇー』
個性を使おうにも今は松島朱里くん？だっけな…
まぁ彼の姿だから個性を使う訳にも行かない…
だんだんと変色していく手をみて、焦りばかりが募っていく。
女「ごめんなさ、ごめんなさい、誰か…！誰か助けて…！朱里くんが…！」
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (4月19日 22時) (
レス) id: 388da595fc (このIDを非表示/違反報告)
まいねーむいずオタッキーちゃん！ - なんか...コタローはひとり暮らし、のキャラみたい...？(((( (2022年12月3日 9時) (レス) @page42 id: 78bf642dad (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - カノン(。・ω・。)ゞさん» え、まじですか笑ありがとうございます (2021年7月13日 0時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
カノン(。・ω・。)ゞ - 好きなものダダ被り！www応援してます！ (2021年7月11日 21時) (レス) id: f39ef1e54a (このIDを非表示/違反報告)
麗夜(プロフ) - すややさん» ありがとうございますー！毎日更新目指してるので是非読んでくださーい (2020年5月18日 23時) (レス) id: da3d507f78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麗夜 | 作成日時：2020年4月23日 11時
