検索窓
今日:9 hit、昨日:0 hit、合計:91,721 hit

29 ページ30

赤葦先輩に木兎先輩を引き取ってもらい情報整理を終え白福先輩と雀田先輩のもとに向かった。

「お疲れ様です。終わったので一緒に食べてもいいですか?」

「もちろ〜ん」

雀田先輩は食べ終わり白福先輩はまだパンを頬張っていた。

「ねぇねぇ。Aちゃんって彼氏いるの?」

「………っいないですよ。
先輩方はどうなんですか?木兎先輩、木葉先輩、赤葦先輩とかかっこいい人多いじゃないですか?」

急に始まった恋話に詰まりそうになったおにぎりをお茶で流し込み答えた。

「木兎は単細胞だし」

「木葉は友達として好き〜」

「「赤葦はお母さんみたいだし」」

仲良く言う二人に彼等はそういう対象ではないみたいだ。

「赤葦先輩が?………確かにお母さんみたいですね」

彼が木兎先輩の脱ぎ捨てたジャージを畳んでいるのが見え納得した。

「私からしたら及川くんとかかっこいいと思うけど?」

二人ともニヤニヤしながら聞いてきて私の反応を楽しんでいた。

「主将は恋愛対象にならないですよ」

「Aちゃんひどいなー」

ため息混じりに拗ねた声が後ろから聞こえた。

「あっれ〜及川くんはAちゃん狙い?ライバル多いね〜」

「梟谷のセッターに負ける気しないけど」

ドヤ顔をしながら嘲笑う及川先輩。

その答えにマネージャー達はキョトンとし顔を見合わせていた。

「赤葦がAちゃんの事狙ってるの〜?」

「それなら応援しなきゃ!」

キャッキャッいいながら今まで以上にテンションが上がっている先輩達についていけずそっとスマホを見ると着信が。

表示された名前に頬があがる。

「電話入ったので失礼します。」

早口でそう言うと答えを聞かず少し離れ電話に出た。

「……Aっち?久しぶりっス!寂しくなかったすか?」

相変わらずの明るい声に私の気分上がる。

「りょうくん、久しぶりー!大丈夫だよー!」

「俺は寂しかったんすよ………違う高校とはわかってたけど宮城とか遠いとこなんて聞いてないっス〜!

また放課後遊びたかったっス!」


最初に消え入りそうな声で彼の本音が聞こえた。でもそれを振り払うようにわざと明るい声話していて私の胸は締め付けられた。

「ごめん。今度帰るとき遊んでくれる?」

ごめんね。今度会うときにはもう逃げないから。

「当たり前ッス!それじゃあそろそろ部活始まるからまた電話するっス!」

明るい声から無機質な音に変わりスマホをポケットにしまうと体育館に戻っていった。

30 及川side→←28



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (65 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
249人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 青葉城西
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

みなみ(プロフ) - すごく面白かったです!最新きながにまってます! (2021年5月5日 0時) (レス) id: cc9951f69a (このIDを非表示/違反報告)
KIHARU(プロフ) - ちょこれえとさん» ありがとうございます。 (2020年1月2日 7時) (レス) id: f7a2f8183b (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれえと - めっちゃ面白いです! これからも頑張ってください!! (2019年12月31日 22時) (レス) id: cdd2774812 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:KIHARU | 作成日時:2019年8月14日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。