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コーヒーを一口のみ時計を見ると時刻はもう土曜の朝六時。
結局この時間までかかってしまった
あくび一つして背伸びをするとバキバキと音がする。
九時から部活だから七時半に出たら間に合うかな?
すぐにでも寝てしまいそうなど強い眠気を振り払うように、シャワーを浴びにいこうとした。
「………いっ………」
いったーー!!
眠気などどっかに飛んでいき痛みしかない。
本当に痛いと声が出ないって嘘じゃなかったんだ。
痛みが少なくなるとさっきの衝撃で落ちてしまった写真立てを取った。
そこには中学二年の時全中で優勝した時の写真が入っている。私とさっちゃんは泣いてるし、みんなも涙目になってる。
まだ純粋にバスケを楽しんでいた時。これが八人で撮った最後の写真だ。
「懐かしいな………」
そっと棚に戻し浴室に向かった。
髪を乾かしながらデータを見る。
「梟谷に勝つにはどうしたらいいのか」
未だに突破口が出てこないことに焦りを覚える。
いても立ってもいられなく、ジャージに着替え学校に走った。
体育館の時計は七時半。速く着きすぎた。
柔軟をしネットを立て誰も来てないことを確認すると一人コートに入った。
前から行き詰まると実際に体を動かした。敵を思い浮かべプレーをする。
バスケの時は一人でもゴール出来たがバレーになるとうまくいかないためサーブを打つ。
何本も何本も。頬に汗が伝っているのがわかる。
それを拭い。彼を止めるにはどうしたらいいのか。
八時を知らせるアラームが鳴り最後の一本を打つとボールを拾いに行く。
「木兎光太郎か……」
「それが梟谷のエースか?」
「……え!?」
突然の声に驚き振り返ると岩泉先輩がいた。
「そうです。全国で五本の指に入るスパイカー」
「それくらいならバリボーで見た。」
「彼はテンションの差が激しいです。スパイクが決まらないとなると彼は途端に自滅します。
だけど厄介なのはセッターの赤葦京治。彼は扱い方を熟知しており気分を上げることができ、木兎光太郎の自滅は無くなるかと
すいません。突破口がまだ見つかりません。」
俯き正直にそう言うと髪がグチャグチャになるほど撫でられた。
「気にすんな、一人で戦ってるんじゃねぇ。コート上にいる俺らにベンチにいる奴らに応援してくれる奴らそして、A。全員で戦ってるんだ。少しは俺らを信じろ」
そう言うとまたさっきより強く撫でてきた。
「ありがとうございます」
小さい声だが彼には届いたようだ。
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みなみ(プロフ) - すごく面白かったです!最新きながにまってます! (2021年5月5日 0時) (レス) id: cc9951f69a (このIDを非表示/違反報告)
KIHARU(プロフ) - ちょこれえとさん» ありがとうございます。 (2020年1月2日 7時) (レス) id: f7a2f8183b (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれえと - めっちゃ面白いです! これからも頑張ってください!! (2019年12月31日 22時) (レス) id: cdd2774812 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:KIHARU | 作成日時:2019年8月14日 19時