一日一回告白されて私洗脳されてきたかもしれません。【時透無一郎】

電車 ページ23

さわ



ぱしっ



あれ、ぱしってなに？

恐る恐る振り返る。


『とき、とうくん』


彼は私の言葉には目もくれず言った。

無「痴漢は犯罪だよ。おじさん」

爺「おお、俺じゃねえぜ、痴漢なんて」

無「じゃあこの手はどう説明するつもり」

爺「ええと、ご、ごみがついてたから」

無「きっも」



時透君はにこっと笑った。

無「警察行きましょ、おじさん。僕たち次の駅で降りるんですよ」







・









・









はい、駅つきましたー


あのじじいまさかの三回目だってさ。笑える。


無「(ムス)」


んでさっきから時透君がムスってしてるの！

なんでさ！可愛いけど！←


『……ときとーくーん』


無「む」


む？

え、む？


冨岡化したの？←おい


『ええーと、』

無「なんで頼ってくれないのさ」

『……へ？』


無「僕を呼んでくれたら一瞬で駆け付けたのに」

『ああー……』

え、それで怒ってたの？


まじかよ……


無「僕、そんなに頼りない？」

『え……いやいや、そんなこと』


　
ちゅ








無「危ないことあったら、すぐ僕を呼んでよ」

『!?!?!?!?!?!?!?!?』


わーいけめーん……


じゃないわっ！



待って待って！？


ききき、きｓ……ん゛！

おい！

口! 口!?

ちょいまてや時透！

うちら付き合ってないよ!?


無「行こっか」

『ちょいちょいちょい！行こうじゃないって！ねえ待って待って待って！おい時透！え無視!?』




長い長い一日は、まだ始まったばかり。

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