鬼狩りの巫女 ページ5
さっと刀を自分の前に構え、鬼の攻撃を受け切ろうとする炭治郎。
一方で全体重で炭治郎を押しつぶそうとしている鬼。
刀が折れるかもしれない。そんな危機感の中、炭治郎は衝撃に備えて歯を噛み締めた。
けれど、炭治郎が想定していた衝撃はいつまでも来なかった。
誰かが、砂利を踏んだ音がした。
瞬間、鬼の背後に、鬼よりも高く飛ぶ人の影を見た。
赤い羽織を翼のように広げて飛ぶその人は、あの少女だった。
気がつくと、鬼の首は落とされていた。
灰になって消えていく鬼を炭治郎は呆然と見つめた。
(は、早い。一瞬だった。)
おそらく、鬼ですら自分の首が落とされたことに気がつかなかっただろうと思えるほど、少女の技は鮮やかだった。
少女は炭治郎と鬼に背を向けて、刀を鞘に収めた。
「あ、あの!」
少女に声をかけると、少女は振り返り、炭治郎を見た。
その姿に思わず息を飲む。
大きな銀色の瞳、ふわりと風になびく漆黒の髪に、赤い髪留めが映える。美しい少女だった。
「....君が、この村の巫女?」
「.......。」
匂いでわかった。それは、無言の肯定だった。
「あなたは?」
「鬼殺隊、癸。竃門炭治郎です。」
「....そう。私は、月宮A。夜長村へようこそ、竃門炭治郎。」
そういって、彼女、月宮Aは微笑んだ。
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フジッピー(プロフ) - かなとさん» すみません。言われるまで気が付きませんでした。ありがとうございます。 (2019年9月19日 0時) (レス) id: 7e2904e8b4 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい。違反だという意識はないんですか? (2019年9月18日 12時) (レス) id: bb9d67c977 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フジッピー | 作成日時:2019年9月18日 12時