【HQ】国見くんをからかいたい。【国見英】

からかいたい、に ページ3

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「くーにみくん、」



4限が終わって、待ちに待ったお昼の時間。でも隣の国見くんは起きる気配が全くありません。



今こそからかうチャンス、と思って私は国見くんの耳元でそっと囁いた。



「起きないと、国見……あきらくんの塩キャラメル全部食べちゃいますよー」



「……すぅ」



「ガチ寝」



ぴくりとも動かない国見くんを諦めて席に戻ろうとして、次の瞬間、ふいに手を掴まれて肩が跳ねる。



「……A」



「、へっ、…？」



いきなり下の名前を呼ばれてかあああっと顔が赤くなる。なんで、いつも、有村さん、って。なに？さっき私が冗談で呼んだから？


やばい、頭回んない。



「顔真っ赤〜」



「え、」



「名前呼ばれたくらいで照れすぎ」



「ちょ、」



「じゃあ金田一のとこ行くから」



「まっ、」



国見くんはさっきまで眠ってたのが嘘みたいにさっさっと席を立って、教室を出て行ってしまった。



「……一人で赤くなってる私、ばかみたいじゃんか」



さっき握られた手が熱を持って仕方なくて。
多分、からかわれてるのは私の方。

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