【HQ】国見くんをからかいたい。【国見英】

からかいたい、にじゅうご ページ26

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「はじめまして、有村Aです。明日からマネージャーとしてよろしくお願いします」



あれから監督に入部届けを出して、親にも言って、そして今、部活終わりのメンバーのみなさんに頭を下げてるわけで。



「Aちゃん！？」



及川さんは早速目をパチクリさせて驚いていた。いや、私も想像以上に進みが早くてびっくりしてるんです。


私がはは、と乾いた笑いを漏らしていると2年生の1人が声をかけてきた。



「俺、矢巾秀。なにか分からないとこあったらなんでも聞いて？…そうだ、連絡先交換しない？」


ニコッと微笑む矢巾さんはどこかチャラいけれど優しい雰囲気で。私が頷くと、及川さんが騒ぎ始めた。



「あ、矢巾だけ抜け駆けずるい！俺もAちゃんの知りたい！！」



「あはは、いいですよ」



と矢巾さんに及川さん、そして他のメンバーとも連絡先を交換した後、今日はひとまず解散になった。



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「ふふ、」


帰り道。私が携帯の画面に並ぶみんなの名前にニコニコしていると、国見くんが不機嫌そうに声をかけてきた。



「有村さんって矢巾さんみたいなタイプが好きなんだ」


「え？うーん……」



私は少し考えて、笑って首を横に振る。



「私は国見くんみたいな人が好きだよ？」


「…………は、」



国見くんは眉を潜めて、一言「意味分かんないし」とそっぽを向いた。



「国見くん耳赤い」


「うっさい。黙って歩いて」



有村A、青葉城西男バレマネージャー。
ようやく国見くんをからかえたみたいです。

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