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「呼び捨てされてたでしょ。ジョングギに」
むーと頬をふくらませるテヒョンさん。
…聞こえてたんだ。
驚きと同時に、ほっぺを膨らませたテヒョンさんが可愛くて思わず笑うと、こら、俺 僕は真剣なんだよ、とほっぺを引っ張られた。
「ジョングガ、絶対Aのこと気に入ってる」
「気に入ってたら、あんなトゲトゲしてないですよ」
「…だからだよ。はぁもう、なんで分かんないかなあ。」
見てたらすぐにわかるじゃん。とテヒョンさんはため息をつく。
「…だって、ジョングクさんなんて見てる余裕ない」
「……え?」
「私はテヒョンさんでいっぱいいっぱいだから、他の人なんて見てる余裕ありません!」
真昼間からなんて恥ずかしいことを言わせるんだ!と目を閉じながらやけくそになって強めに叫んだ。ゲーム機の音で賑やかな場所で良かった。
「…なにそれ。」
「ほんとのことです」
「んーーーー、あーーー、ほんとに。なんでなの?僕を喜ばせてどうしたいの?」
気恥ずかしくて気を紛らわせるために飲んだタピオカのカップを奪い取られて、そのまま唇にストローではない柔らかい何かがぶつかった。
「っ!?」
「…Aに、僕のですって名札つけておいちゃダメ?こんなんじゃ、世界中の男がAのこと好きになっちゃうよ。」
絶対そんなことある訳ないのに、テヒョンさんの真っ赤な顔を見ると、彼は冗談で言ってるわけじゃないんだとすぐに分かって、どうしようもないくらいに好きが溢れる。
「…まあ、僕がAがよそ見出来ないようにしていれば良いんだけどね?」
ちゅっ、と軽く音を立てて、もう一度唇と唇が触れる。
「んふ、よそ見出来そう?」
「……むりです」
「いひひ、なら大丈夫そうだね」
恥ずかしくてテーブルに突っ伏すと、テヒョンさんの大きな手の平が私の頭をゆっくり撫でた。
胸がドキドキ鳴ってうるさい。
こんなんじゃ、世界中の女の子がテヒョンさんのこと好きになっちゃうよ。
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るめ(プロフ) - ジャスミンさん» ジャスミンさん、すごくすごく嬉しいコメントをありがとうございます…!テヒョンの持つふわふわしていて優しい雰囲気で幸せなお話を書きたいと思っていたのでそう言って頂けるとすごく嬉しいです^^!これからもお暇な際にぜひお付き合い下さい! (2019年10月14日 1時) (レス) id: c680f383ae (このIDを非表示/違反報告)
ジャスミン(プロフ) - なんかもう、ずっとずっとこのお話の2人を読んでいたいし 幸せ気持ちになるし何度も何度も読み返しました(;_;) 癒しをありがとうございます更新楽しみにしてます。るめさんの文章力、文才、表現力に乾杯(;_;) (2019年9月28日 2時) (レス) id: a2850f3adc (このIDを非表示/違反報告)
るめ(プロフ) - 千晃さん» 千晃さん、そう言って頂けてすごくすごく嬉しいです^^* まだ少しこの2人のその後のお話は続いて行きますので、よければお付き合いください!コメントありがとうございました! (2019年6月19日 20時) (レス) id: c680f383ae (このIDを非表示/違反報告)
千晃(プロフ) - もっとこのお話読んでたいです!!続きも楽しみにしてます!!!!! (2019年6月17日 17時) (レス) id: 541a949c76 (このIDを非表示/違反報告)
るめ(プロフ) - ねおさん» ありがとうございますーー!!そう言って頂けるのが一番の更新の励みになります!コメントありがとうございました。これからもお暇な時間に読んでやってください♪ (2019年6月14日 2時) (レス) id: c680f383ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るめ | 作成日時:2019年5月15日 1時