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『オッパ、』
『…ん〜』
『おーい起きて寝坊助ジナ〜』
『んー、ジナ起きるよ…』
年上だからって変に威張ったりしない優しいソクジンさん。
軽い冗談だって言えるし、よく笑ってくれるから、何だかすごく一緒にいて気が楽で。あー、私にもこんなお兄ちゃんがいたらなあ、なんてこの数日で何度も思った。
そんな風に、本物のお兄ちゃんのようだと思っていたソクジンさんを急に意識したのは、本当に本当に些細なことからだった。
『今日は僕がご飯係するよ』
日本食を披露した時に、「最近は忙しくて作ってないけど、僕もそこそこ料理出来るんだよ」と言っていたソクジンさん。へえ〜なんて適当に流していたのを根に持っていたのか、「実力を見せてあげよう」なんてやる気満々である。
『オッパ、手際良いですね…』
『おー、そうでしょ？やっと分かってくれた？』
ソクジンさんは和食を作った私と反対に韓国料理を作ってくれるらしい。キッチンにトントントン、とリズムよく包丁が人参を切る音が響く。ササッとチャプチェを作っていく姿はとっても絵になるし、手際も良い。
『ん〜美味しいね〜』
チャプチェを1口味見して、満足気に頷くソクジンさん。
『ほら、Aちゃんもひと口』
おいでおいでと手招きされて、キッチンに立つソクジンさんの元にパタパタ走る。味見させてもらったチャプチェはお世辞じゃなく美味しい。
『ん〜！美味しいです！』
『そうでしょそうでしょ。いやぁ〜、久しぶりに作っても、才能は隠せないよ』
同時進行でキムチ炒飯も作っていたソクジンさんは、ほら見て見て、と楽しそうに私の肩を抱いた。
『っ…！？』
『こっちも上出来でしょ？』
多分料理が楽しくて、何も考えずにした行動。それは分かっている。でも、初めてのここまでの至近距離に動揺せずにはいられなかった。
……うわぁ、なんか、思ったよりもがっちりしてる。香水のいい匂いする…！！うわぁ…！！！
私の腕を抱え込む手は大きくて力強いし、ソクジンさんは腕が長いから私は片腕に丁度よく収まってしまう。
ちゃんと男の人、なんだな。
そう思った瞬間、ぶわわっと、身体中が熱くなった。
『………Aちゃん？』
『は、はいっ』
『どうかした…の』
たった10秒前くらいまでは、ソクジンさん特製の美味しいチャプチェにはしゃいでいたはずなのに。
今は恥ずかしすぎて、ソクジンさんの顔が見れない。
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るめ(プロフ) - ミロさん» わわ！ミロさん！コメントありがとうございます〜！化石を発掘して頂いて幸せな限りです笑 こちらこそいつも素敵なお話をありがとうございます！コメント嬉しかったです^^* (2020年6月13日 14時) (
レス) id: c680f383ae (このIDを非表示/違反報告)
るめ(プロフ) - あやねさん» お読み頂きありがとうございます！そう言って頂けて幸せです。素敵なコメントをこちらこそありがとうございました！ (2020年6月13日 14時) (レス) id: c680f383ae (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - 今更のコメント申し訳ありません。癒しのそくじんさんを探していたらここにたどり着きました。こういうちょっとファンタジー要素のあるお話大好きだなー素敵だなーと思ってたらるめさんでした。さすがです。素敵なお話をありがとうございました。 (2020年4月26日 1時) (レス) id: 5d7ae6ba18 (このIDを非表示/違反報告)
あやね - きゅんきゅんしました！とても素敵な小説で時間も忘れて読んでしまいました。ありがとうございます。お疲れ様でした！ (2019年9月23日 1時) (レス) id: 7d823bc9ce (このIDを非表示/違反報告)
るめ(プロフ) - あがしおんさん» あがしおん様、コメントありがとうございます！大好きな作品の作者様にそう言って頂けて本当に幸せです。いつもお話楽しく拝読させております…！素敵なコメントありがとうございました！ (2019年9月18日 15時) (レス) id: c680f383ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るめ
| 作成日時：2019年9月14日 1時
