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あの後、美味しい美味しいとパスタを平らげてくれたテヒョンさん。お皿洗いが終わったところで、私もお風呂に向かった。
そして、のんびりシャンプーをしていた時。ふと気づいた。
そういえば。そういえばだけど。
当たり前のようにお風呂に案内したけど、テヒョンさん、家に泊まるんだよね、今日。
流れ的にそうだよね?
ホテル取ってあるとか言ってないし。
テヒョンさんが、ここに泊まる。
それを改めて考えると、変に緊張。私達は恋人な訳で、別に家に泊めるのは悪いことじゃない。
でも、これってつまり、そういうことがあっても、おかしくないって事だよね。
手だって繋ぐし、抱きしめて貰ったことも、キスをして貰ったこともある。その次ってなると、やっぱり。
20越えた恋人同士がお泊まりってなったら。
「な、何考えてるの私……」
テヒョンさんにはその気がないかもしれないのに。
何1人で盛り上がってるの!思春期の男子みたいな思考の自分、めちゃくちゃ気持ち悪い。自己嫌悪。
シャワーで自分の中の煩悩を洗い流せたらいいのに。
いつもより強めにシャワーを出して、身体に着いた泡を流した。
・
・
・
「あがりました…」
やばい、緊張しすぎて声が震えた。
髪が濡れたままの私を見て、テヒョンさんが風邪ひくよと心配してくれる。
「あ、そうだ!僕が乾かしてあげる」
「えっ、そんな…」
「ここ座って!」
お風呂場からドライヤーを持ってきたテヒョンさんが、自分の前に座るようにとぽんぽんクッションを叩く。大人しくテヒョンさんの前に体育座りすると、ドライヤーの風が髪にあたった。
「髪綺麗だね、A」
「…そうですか?」
「僕はたくさん色を変えるから、髪が泣いてるんだよ、いつも」
泣き真似をするテヒョンさんに、あははと声を出して笑う。うわ、わざとらしかったかな、今の笑い方。
どうか、テヒョンさんが、私の変な緊張に気付いていませんように。
テヒョンさんはいつも通りなんだから、私もいつも通りにしないと。
いつも通り、いつも通り。
心の中で何度も唱えながら、体育座りの足を抱える腕に、ぎゅっと力を込めて自分を抱きしめた。
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るめ(プロフ) - かなさん» かなさん、はじめまして!コメント嬉しいです^^* ぜひぜひ感想これからも聞かせてください。とっても励みになります。お待ちしてますね!笑 (2019年5月7日 13時) (レス) id: c680f383ae (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - はじめまして!この作品の更新をめちゃくちゃ楽しみにしてます!続きが気になってワクワクです笑 これからも応援してます!今後、何度かコメントしてしまうかもしれませんが、何卒よろしくお願いします笑笑 (2019年5月4日 0時) (レス) id: 5f98a825dd (このIDを非表示/違反報告)
るめ(プロフ) - ナナさん» ナナさん、コメントありがとうございます!きゅんきゅんすると言ってくださってとても嬉しいです^^* 励みになります!完結までまだまだ先は長いですがどうぞよろしくお願いします! (2019年5月4日 0時) (レス) id: c680f383ae (このIDを非表示/違反報告)
ナナ - この作品を読んでてとてもきゅんきゅんしました。テヒョンの行動や言葉がとても楽しみです。続き楽しみにしています。更新頑張ってください! (2019年5月3日 20時) (レス) id: 3d154645ae (このIDを非表示/違反報告)
るめ(プロフ) - ぽちさん» ぽちさん、こんばんは!コメントありがとうございます…!テテさんは好きになったらまっすぐに愛を伝えるタイプだったらいいなあという気持ちで書かせて頂きます。コメント、とても励みになります^^ これからもお時間ある時に読んでやって下さい。 (2019年4月24日 21時) (レス) id: c680f383ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るめ | 作成日時:2019年3月28日 10時