野球と君と時々私

G#18 ページ20

久しぶりに恋人らしいことをした後、マウンドでは絶対に見せない隙だらけの可愛い寝顔の智之を起こさないように静かにベッドを抜け出しリビングに行く。



リビングには自主トレに行くために準備した荷物が置かれていて、また1人の生活が始まる事を教えてくれる彼のオフは短い、来シーズンに向けてまた最高の状態に仕上げていく今シーズンが不甲斐ない結果だったから彼はいつも以上に気合いが入っているだから、私のわがままを伝える事はできない。

最近仕事で嫌な事が続いてメンタルがやられてるのかちょっとした事で涙が出る



『あ〜やばい、ともが起きちゃう…ッｸﾞｽ』


18｢…起きてるよ｣


慌てて涙をふいてから笑顔を作って振り向くと、心配そうな顔をした智之が立っていた


『ごめんね、起こしちゃった？私なら大丈夫だから、先に寝室戻ってていいよ？あ、喉乾いたならお水…｢A！！｣


少しだけ大きい声を出されてびっくりして少し体を縮こませたら智之に優しく抱き締められた


『…とも？』


18｢ねぇ、なんでいつも我慢すんの？｣


『我慢なんかしてない』


18｢嘘ばっかり、Aは大丈夫の時大丈夫って言わないし｣


『だって、ともに心配かけたくない』


18｢心配だよ、今はいいけど自主トレ中Aになんかあったらすぐに駆けつけれないしAの事ちゃんと大切にしたい、だから、思ってる事ちゃんと伝えて欲しい｣


そんなに強く智之が私の事思ってくれてるなんて思って無かったから、嬉しくて涙が出た



『…あのね、私ともが思ってる程いい子じゃないんだ、ともとずっと一緒にいたいし、自主トレになんか行って欲しくない、だけど、ともが野球やっている姿が見るのが好きなの活躍する姿を見たいだけどともが遠い存在になる気がして嫌なの』



初めて口にする智之への思い、私の気持ちは重い彼にとってはただの重荷になるだから、言いたくなかった、だけど智之の思いを聞いて言ってもこの人なら受け止めてくれるんじゃないかと思った








18｢そっか、じゃあ俺と同じ気持ちだったって事か｣

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