【SUPERLOVERS】孤独な仮面

episode.28 ページ29

〜貴方side〜

晴の目から零れる涙。









「晴・・・さん？本当にどうしたんですか？」









ただ静かに涙を流す晴。









拒絶なんてしてない。









ただ見られたくないだけだ。









傷だらけの体を、









言われたくないだけだ。









『気持ち悪い』と、









「なんで、亜樹や蒔麻は良くて俺はダメなんだ！
俺にはどうして見せられない！
俺がお前を傷つけたことも分かってる！
だから、俺がこんなこと言うのだって可笑しいって自覚してる！
なのに！なんなんだよ・・・スゲーイライラするし、胸が苦しくなる・・・」









晴・・・









そんなことを言われたら期待してしまう。









本当は零ではなく、俺が晴の中の一番なんじゃないかと・・・









「分かりました」









こんな苦しそうな晴の顔、もう見てられない。









俺は着ていたTシャツを脱ぎ、晴へと近づく。









火傷の跡。









切られた傷。









痣。






全身に残るそれらは、まるで悪魔の封印かのように消えることなく残る。









「・・・気持ち、悪いでしょ？」









尋ねる声が震える。









言われたくない。









でも、仕方ない。









晴は俺の体をジッと見つめ、ゆっくりと触れる。









「何で隠してた？」

「それは・・・」

「俺に言えない理由でもあったのか？」









悲しそうに首を傾げる晴。









言ってはいけない。









泣いてはいけない。









でも、









俺の目に溢れる涙は止まらなくて、









「・・・理由なんて・・・ない・・です」

「なら何で泣いてるんだ？」









俺の顔を晴の手が優しく包み込む。









言いたい。









嫌われたくなかったと、









これ以上、穢れた俺を知られたくなかったと、









本当の気持ちを、









「俺は・・・」

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