episode.19 ページ20
「離してください」
亜樹さんから顔を逸らし、俺を掴む手をどかそうとするも、その手には力がこもる。
「月希は前だってそうだ！
何も言わず勝手に出ていって連絡もよこさねーで！あげく、カナダに戻った後、すぐに留学して、迎えにも行ってやれない距離に行くし！
突然現れたかと思ったら、出ていくって言い出しやがって！！
お前はホントに何なんだよ！！」
声を荒らげる亜樹。
「・・・」
「何とか言えよ！」
「・・・すみません」
「なんだよ。
謝るだけかよ、そうやって本音は隠して表向きだけの言葉なんていらない！
余裕な顔して逃げて・・・俺たちの事が嫌いなら嫌いだってハッキリ言えよ！」
今まで溜めていたモノを吐き出すように、次々と溢れる言葉。
でも、
俺は何も言えない。
この状況で何かを発する権利が俺にはない。
「クソッ！もういい・・・」
亜樹は何も言わない俺に呆れ、掴んでいた手を離した。
「・・・あk」
亜樹の名前を呼ぼうとした瞬間、さっきまで俺の前で普通に立っていた亜樹の体が後ろへ傾く。
「亜樹！！」
亜樹の後にあった階段。
熱くなっていた亜樹は、その階段があることを忘れていたのだろう。
亜樹の体は、まるでスローモーションの様に傾いていく。
「クソッ！」
俺は傾く亜樹の体を力一杯抱き寄せ、さっきまで地を踏んでいた足が離れ、足場の感覚がなくなる。
2人の体が空中へと放り投げられる。
((ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾝ
大きな音と共に階段に叩きつけられる体。
亜樹を守らなきゃ。
痛みで緩みかけた腕にもう一度力を入れ、離さないように抱きしめる。
そして、心の中で思う。
勝手に動いた自分の体は一体何なんだろう。
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悠優(プロフ) - すごく面白かった！！SUPERLOVERSの作品で、こんなにいいものに出会えたのは初めてです！男主君の感情に涙が出たり……。いつもすごい、更新と結末が楽しみで待ってました。続編も書いてくださるならば沢山読みます！！ (2018年5月28日 5時) (
レス) id: ff0955d0d1 (このIDを非表示/違反報告)
青(プロフ) - 続編もちろん希望です！SUPERLOVERSのあの焦れったい感じの雰囲気がすごく表現されてて、ユピノンさんの小説が大好きです^ ^ これから男主くんがどうなっていくのか、楽しみに続編期待してお待ちしてます！^ ^ (2018年5月28日 3時) (レス) id: a438011908 (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - 続き気になります！主人公と晴の関係も気になります！なので続編希望します！ (2018年5月28日 3時) (レス) id: 3196a4c901 (このIDを非表示/違反報告)
サイコパス(プロフ) - 凄い気になる！続編待ってます！！ (2018年5月28日 1時) (レス) id: d972e9a204 (このIDを非表示/違反報告)
玉子(プロフ) - とても楽しませてもらいました！本当にこの物語が大好きで続きもきになるので続編待ってます！ (2018年5月28日 0時) (レス) id: ae214f582e (このIDを非表示/違反報告)
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