蒼い陽 Aoi_Haru (ページ5)

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再会 2 ページ5

さすがに、昼休みに居た女子軍団すらも何も言えない状況になっていた

「…分かりました」

ほんまは早く帰りたいけど、ここで断ったら何されるか分からんし

黙ってついて行くのが無難だと考えた

生徒たちが教室から出て校門に向かっている中私達は逆行して図書室へと移動していた

?「おっ、きたきた！」

図書室の前で両手を降って此方に合図する男

そしてもう１人は、図書室のドアを少し開けて何か言っている

恐らく林川先輩という人が中に居るのだろう

で、この２人は彼の友達？この女先輩らのグル？

どっちだとしても興味がない

とりあえず、手招きする男の先輩の方へ行く女先輩について行く

「金村ちゃん、怜が中で待ってるから行ってあげて？」

何だこのチャラ男

茶髪に腰パン、緩めたネクタイ

思いっきり校則違反やん

でも、女先輩らもそうだが

「ほら、早く行きや」

彼女らに急かされ、そっと中に入った

林川「え、A？

は、何でおるん？」

お前に呼び出されたんじゃ、ボケーーー！

とは言えるはずもなく、

「女の先輩達に連れてこられたんですが」

そう言うと、

林川「アイツらか…」

なんか納得したような表情を見せた

そんなこと、どうでもいい

「じゃあ、もう帰っていいですか？」

本人は呼び出した覚えが無いみたいだし、

もう帰ってもよくない？

林川「いや、俺もう一回言う」

言わなくてもいいっつーの

もっとモテるみたいなんやし、他の人にすればいいのに

林川「俺、まだAのこと諦めきられへん」

ってか、さっきも思ったけど何で下の名前で読んでんの？

「ごめんなさい。では」

ふー。やっと帰れる

正直ホッとしてドアの方へ歩いた

いや、正確に言えば歩きかけた

林川「おい！」

なんだ、と振り向けば、腕を掴まれてそのまま壁に身体を押し付けられた

はい、そうです

恋愛に疎い私でも分かります

これは、

「……俺の話、聴いて？な？」

いわゆる、"壁ドン"というものらしいです

無理に反抗しても、

男の力に勝てないことぐらい分かる

林川「Aが入学してきた時から、ずっと好きやったんよ…」

「…はぁ」

林川「あれは一目惚れやった」

「…」

何語ってんだ、コイツ

林川「それからずっと。Aが気になってた」

真剣な眼差しが降り注ぐ