蒼い陽 Aoi_Haru (ページ9)

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再会 6 ページ9

康二「で、何すんのー？」

教卓に肘を付き問いただしていたが、

柊真「え、それは康二君の才能に期待してます」

……やっぱり金内君は面倒くさがり屋だった

康二「じゃあ………じゅんじゅんに？」

柊真･A「「キュンキュン」」

.

ふと、懐かしさが蘇った

姉「A！これ、少年たち行く前に絶対覚えといてや！」

そう言って、youtubeで何回も見させられた

それが初めて覚えたコールアンドレスポンスやったから余計に心に染みたのかもしれない

康二「A、知ってたんや！」

いつから呼び捨てにしようと思ったのかは謎だが少し距離が縮まったようで少し安心した

カメラマン「柊真君とAちゃん、拳上げてもっとノリノリで！」

カメラマンさんの注文によりコールアンドレスポンスは延長するらしい

康二「熱いビート？」

柊真･A「「頂戴！」」

桐山君の声に似せているのか、野太くなった向井君の声に自然と笑いが零れた

雑誌の撮影なわけで、声などは関係無いのにも関わらず常に全力な彼等に関心した

康二「ケンケントット？」

柊真･A「「ケントット！」」

康二「そんなんねぇ」

柊真･A「「関係無いんですよ！」」

こんなにも笑ったのは久しぶりかもしれない

それから一通り撮影が終わり、また別の教室に移動させられて着替えた

柊真「お疲れ」

そこを出ると金内君と向井君が待っていた

「あ、お疲れ様です」

柊真「そんな堅くならんでも」

と温厚な金内君に、

康二「俺らダチトモだろ～？」

相変わらず面白い向井君

「今日はありがとうございました。

あの、凄く楽しかったです」

楽しかったひと時は、お姉ちゃんと笑い合っていた頃を思い出させるように私を昔の私へと引き寄せた

喜多川「YOU、ジャニーズ入るんでしょ？」

何とでもないように言ったこのジジイは、

もしかすると頭がイかれているのかもしれない

「入りません」

せめてもの楽しい思い出が出来たし、これで満足している

喜多川「なんで嫌なの？」

「そりゃ、芸能界は厳しいものやから私なんか無理ですよ」

次々と退所していくJr達を見ては涙を流していたお姉ちゃんが蘇った

彼らにも、それなりの大きな決断があったんだろう

沢山悩んで、大事な仲間と別れ、新しい道へと進む

それがどれだけ辛いことなのか、分かるから