やってきたスター 12 ページ32
幸登「まー、考えるのはクリコン終わってからでええんとちゃう？」
「…ですね」
こうやって、先輩に相談するのも初めてで
やっぱり続けよっかな、なんて心のどっかで考えてしまっていた
幸登「アイツらのこと、頼んだから…」
「…えっ？」
幸登「Aやったら関西Jrのこと守ってくれる、って信じてる」
「そんな人事みたいに…」
.
.
幸登「人事やとは思ってない
俺は一生、アイツらを応援する。」
これ以上何も聴くことは出来へんかった
これは、幸登君の退所を意味していると感じ、ただ幸登君の顔を見つめることしか出来へんかった
喜多川「YOU、やっぱりクリコンしか出ないの？」
幸登君と私の間に入り込んできた社長さん
喜多川「まだ迷ってるの？」
「…はい」
喜多川「この一週間、体験してどう思った？」
「どうって…、」
喜多川「正直に言って今の関西Jrボロボロでしょ？」
「ボロボロってそんなこと、」
いくらなんでも失礼すぎる
喜多川「でもね、これからもっとボロボロになってく」
「えっ…？」
どういう意味なのか…
何かに気付き、横を見ると幸登君の存在
喜多川「来週オーディションがあるんだよ
それでメンバーも増える。けど、」
「けど…？」
喜多川「それを育てるのは？引っ張っていくのは？」
…育てるのは、
「柊真君…」
喜多川「そう現実はうまくいかないんだよ」
この一言だけが、ずっしりとのしかかった
丈一郎「おーい！Aー！」
WESTのコンサートの打ち合わせは終わったらしく、またグループ練習
でも、幸登君とジャニーさんの言葉だけが耳に残った
幸登「…色々考えることあると思う」
幸登君は、皆には聞こえへんぐらい小さな声で、ぼそっと呟いた
「…幸登君、」
幸登「今はダンスに集中しろ。そしたら何か見えてくる」
「はい」
そう言われると、やる気が上がる
気分をリセットして、ダンスにだけ集中させた
.
.
「大喜利？」
伊織「この前言ってたやん！」
大地「この前じゃなくて、今日な」
丈一郎「ここは、稼ぎどころっすな！リチャードさん！」
リチャード「任せとけ！」
康二「えー！！リチャード出たら、美味しいとこ全部取られるやん！」
「これって…」
淳弥「勿論、Aも強制参加やで」
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作者名：柚月
| 作成日時：2015年12月5日 0時
