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3話 ページ4

あれから、数日が過ぎた。

今日も、いつもと変わらない1日が終わる筈だった。

学校帰り。友達とカフェに寄った。
カフェを出て友達と別れた後、事件は起こった。

後ろから、誰かがついてくる気配がする。
足音からして一人だけ。

こんなことは初めてだから、パニックになって早足になる。

それに合わせて早くなる足音。
怖くなった私は走り出した。

いくつもの路地を曲がったけれど、それでも足音はついてくる。

そうするうちに、行き止まりになってしまった。

人気のない路地裏。
叫んでも、きっと誰も来てくれない。

そこへ、一人の男が現れた。

男「おいおい、にげんなよ。疲れるだろ?」

『誰···?来ないでっ!』

男「威勢のいい餓鬼だなぁ。こりゃうまそうだ···」

それを聞いて、私は愕然とした。
“うまそう”って、もしかして···。

『私を、食べるの···?』

男「何か文句あんのか?俺はそのためにここに来たんだからな」

食べるって、どういうこと?
人が、人を食べるの···?
それに、人を食べるためにここに来たって···。

恐怖と困惑で固まる私に、男はニヤッとして、不敵に嗤う。

私は恐怖で腰が抜け、しゃがみ込んでしまった。

男はどんどん近づいてくる。
私は怖くて、耳を塞いだ。

そんな時、頭に、警察官だった死んだ父が思い浮かんだ。

急に、どうしようもなく父に逢いたくなって、小さく呟いた。

『助けて。お父さん···』







?「A!!」







その時、頭上から声がした。

ここに居るはずのない声に驚き、顔を上げると、その人物と目が合った。

目の前に、見たことがない服を来た兄が立っていた。

『なんで···』

晃「助けに来たよ、A」

そう言って、兄は微笑んだ。

その笑顔が、なぜかぼやけて見えた。

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凜音(プロフ) - あけましておめでとうございます!そしておっそくなりましたがお誕生日おめでとうございます😻次の更新も楽しみに待っております! (2023年1月9日 10時) (レス) @page12 id: b6bf4d46b1 (このIDを非表示/違反報告)
凜音(プロフ) - 初コメ失礼します!12月号の供給量がもうすごいことになってましたよね!!!兵吾さんの上裸、スーツ姿、かわいすぎる表紙に下敷き、、神でした(x_x)次の更新を楽しみに待っております! (2022年12月2日 7時) (レス) @page10 id: b6bf4d46b1 (このIDを非表示/違反報告)
マル - こんばんは。お久しぶりです。今月号のGファンタジー発売当日に走って買いに行きました(笑) 雨宮さんめっっちゃかっこいいですよね(^^)またの更新楽しみにしております! (2022年11月29日 20時) (レス) @page10 id: 515b4de8de (このIDを非表示/違反報告)
マル - こんばんは。更新ありがとうございます(^^)私も学生で今年高校受験なので、お互いに頑張りましょう!更新待ってます! (2022年11月2日 21時) (レス) @page7 id: 20bdac9e4c (このIDを非表示/違反報告)
マル - 更新ありがとうございます!とても面白いです!!更新楽しみにしています。 (2022年10月12日 21時) (レス) @page7 id: 20bdac9e4c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はる | 作成日時:2022年8月22日 12時

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