懸想��Soma (ひーな様リクエスト) ページ22
川沿いの道の端に座り、私はアコギを取りだした。
ここは私のいつもの定位置。
好きな時にアコギを弾いて好きな歌を歌う。
最近の曲から昔の曲まで、気が済むまで歌うのが毎日の日課。
歌は私の生きる希望と言えるくらい大好きなもの。
今日もいつもと変わらずアコギを弾きながら自由に歌っていると背後に人の気配を感じた。
「……誰かいるんですか？」
私は振り返らずに聞いてみた。振り返ったところで見えないのだが。
「あ、すみません！上手だなってつい聞き入っちゃって…」
男の人の声がした。優しいトーンの声。
耳に入ってきたその人の声は不思議と心地よく感じた。
「ありがとうございます。いつからそこに？」
「んー、10分くらい前ですかね？」
結構聴いてたんだなこの人。
「なんか、恥ずかしいですね…へへ……」
「あの、嫌な気持ちにさせたらすみません。どうしてこっち向かないんですか？」
ずっと背中を向けて話す私を疑問に思ったんだろう。
確かに失礼だったなぁ。
私は目を瞑ったまま体を少し後ろに回した。
「すみません。私…目が見えないんです」
そう伝えると私の足元に置かれてある白杖に気づいたのか「俺こそ気づかなくてすみません！」と焦った声が聞こえてきて少しクスッと笑う。
「隣、来ますか？」
そう言うと「あ、じゃあ失礼します」と遠慮がちな声がした。
「なにかリクエストあります？」
「んー、じゃあ最近流行ってるあの曲とか」
「りょうかいです」
偶然にも何度も歌った事のある曲で無事にリクエストに答えられた事にほっとした。
自分から言っておいてわからない、なんて恥ずかしい。
いつもは1人だからか隣に誰かいる事に違和感を覚えつつも、やっぱりどこか心地良さがあった。
それはこの人の空気感のおかげなのかもしれないな、なんて歌いながら考える。
そして曲を歌い終わると隣から小さな拍手が聞こえた。
「ほんと上手いですね！聴いてて力が湧いてきます！」
「そんな大袈裟ですよ」
「そんなことないです！」と興奮しているようにも思えるトーンで男の人は私の歌を褒めてくれた。
「あ、すみません俺もう行かないと」
「用事あったんですね。引き止めちゃってすみません」
見えない相手にペコッと頭を下げた。
「あの、いつもこの時間帯にここにいますか？」
「まぁ大体はそうですけど…」
そう言うと少しの沈黙。
「また聴きに来てもいいですか？俺、相馬って言います」
「私なんかの歌で良ければ」
そう言って微笑むと彼も少し微笑んだ気がした。
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りょー(プロフ) - 葉瑠さん» ありがとうございます！全然大丈夫ですよ🫶🏻暇なときに書いてくださると嬉しいです！ (2023年1月4日 15時) (
レス) id: 499d00a8f3 (このIDを非表示/違反報告)
葉瑠(プロフ) - りょーさん» はじめまして！板倉選手ですね！お時間いただくと思いますので気長にお待ちいただけたら嬉しいです…！ (2023年1月4日 11時) (レス) id: 392653f59f (このIDを非表示/違反報告)
りょー(プロフ) - はじめまして！4番の板倉選手のリクエスト可能でしょうか、？シチュエーションはなんでもかまいません！ (2023年1月4日 11時) (レス) id: 499d00a8f3 (このIDを非表示/違反報告)
葉瑠(プロフ) - マイメロディさん» お待たせしております！まずは田中選手のお話しを書いてみました！気に入ってもらえたらなによりです🙏他のリクエストもお待ちください☺️ (2023年1月4日 10時) (レス) id: 392653f59f (このIDを非表示/違反報告)
葉瑠(プロフ) - ひーな@キーテイちゃんさん» またよろしくお願いします☺️ (2022年12月29日 23時) (レス) id: 392653f59f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葉瑠 | 作成日時：2022年12月7日 18時
