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155、三毛猫の存在 ページ10

可愛らしい鳴き声の方に顔を向けると、黄金の瞳と目が合った。
黒、茶色、白の毛並みが風で微かに揺れている。




「三毛猫…」




どうしてこんな所に?
野良猫が居るのは珍しく無いが、目の前の猫は何故かただの野良猫には見えなかった。




『この子、人間みたいな雰囲気があるような…』




「みゃーお」




黄金の瞳がAをジッと見つめる。
その時ふと、何かが引っかかった。




「なんだろう、この感覚…」




胸がモヤモヤする。
何か重要なことが分かった気がするのに、まるで霧がかかったように思い出せない。
考えていると、もう一度猫がみゃおんと鳴いた。




「小さき虎……そういえば、虎って猫科だよね」




なんとなく呟いてハッとした。
頭の回転が速くなる感覚に襲われる。




「そうだよ…!」




手紙に書いてあった言葉は『小さき虎』。
小さい虎。
虎は猫科。
そうすると、『小さき虎』は子虎じゃなくて。




「猫のこと?」




呟いた瞬間、まるで霧が晴れていくような感覚になった。




「青い瞳は血の如く赤色に染まり……そういうことか!」




確信は無い。
けど、もし自分の考えが合っていたら。




「手紙の謎、解けたかもしれない!」




これから起こる事件を防ぐことが出来る。
Aは三毛猫に笑いかける。




「ありがとう、キミのお陰で横浜を救えそうだよ!」




そう言って走り去って行くAの後ろ姿を、三毛猫は嬉しそうに見つめる。




「みゃおん」




刹那、強い風が公園を吹き抜ける。
次の瞬間には、三毛猫は跡形もなく消えていた。

156、実力は如何なるものか→←154、手紙の解読



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設定タグ:国木田独歩 , 文豪ストレイドッグス , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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ぺぽん(プロフ) - 。さん» 読んでくださりありがとうございます。読者様の言葉が制作するための活力になります!これからも頑張りますね💪 (7月4日 5時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
- とっても面白いですね!応援してます (7月4日 1時) (レス) @page36 id: 26c600857a (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - ココロさん» コメントありがとうございます🥹そんなこと言っていただけて、私の方こそ感謝でいっぱいです!これからもこの作品をよろしくお願い致します🙇 (7月3日 8時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
ココロ(プロフ) - ぺぽんさん» 私こそペぽん様に感謝しかありません!こんな素晴らしい作品を書いて頂いて....  ペぽん様のペースで良いので、更新頑張ってください(´・ω・`)これからも応援してます(*⌒▽⌒*) (7月3日 7時) (レス) @page36 id: e073f8258e (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - ココロさん» コメントありがとうございます、とっても嬉しいです🥰これからも皆様に楽しんでいただけるよう、全力を尽くしますね! (5月30日 20時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぺぽん | 作成日時:2023年2月18日 20時

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