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161、犯人発見 ページ16

薄暗い路地で青年が一人、ゴソゴソと何かをしている。




「あぁ、逃げちゃだめだよ」




「ンニ"ャン!」




青年の腕の中には、ブルーの瞳をした猫が一匹。
逃げ出そうと暴れ、体をよじっていた。




「ほら、今楽になるから……」




ククッと不気味に笑いながら、青年は猫に針を突き刺す。




「さぁて、探偵社はこれから起こる悲劇を止められるのかなぁ?」




麻酔をして大人しくなった猫を抱きかかえると、彼は立ち上がり、再び路地の闇に消えていった。








「タイムリミットまであと15分!?」




「そのようだねぇ」




Aは怒りを通り越して三度目の溜息をついた。
現在の時刻は午前11時45分。




犯人が猫を狂暴化させ、横浜をめちゃくちゃにするという計画を阻止するため、
昨日に立てた作戦を元に、乱歩に伝えられた犯人の場所まで向かっているのだが……。




「そのようだねぇ、じゃないですよ太宰さん!貴方が入水やらナンパやら好き勝手行動したからこんなに遅くなったんです!」




分かってるんですか!と太宰の方を見れば、早速美女に心中を申し込んでいる彼。




「太宰さんんん……!」




もう我慢ならない。
美女の手を取っている太宰にズカズカと近づき、彼の首根っこを掴んだAは次の瞬間。




「いだぁっ!!」




背負投げをかました。
最近、国木田から教わったものだ。
大人しくなった太宰を引きずって移動し、ようやく乱歩さんに言われた場所についた。




「犯人が居るのはここですね」




警戒しながら暗い路地を進んでいくと、人影が見えてきた。
黒髪の青年、歳は十代後半だろうか。




「君かい、探偵社に挑戦状を投げ入れたのは」




太宰が低い声で言うと、後ろを向いていた青年はゆっくりと振り返る。




「あぁ、来たの?探偵社」




でも残念、そう言って青年は白い歯を見せて不気味に笑う。




「タイムリミットだ」




その瞬間、横浜に正午を告げるチャイムが響き渡った。

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設定タグ:国木田独歩 , 文豪ストレイドッグス , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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ぺぽん(プロフ) - 。さん» 読んでくださりありがとうございます。読者様の言葉が制作するための活力になります!これからも頑張りますね💪 (7月4日 5時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
- とっても面白いですね!応援してます (7月4日 1時) (レス) @page36 id: 26c600857a (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - ココロさん» コメントありがとうございます🥹そんなこと言っていただけて、私の方こそ感謝でいっぱいです!これからもこの作品をよろしくお願い致します🙇 (7月3日 8時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
ココロ(プロフ) - ぺぽんさん» 私こそペぽん様に感謝しかありません!こんな素晴らしい作品を書いて頂いて....  ペぽん様のペースで良いので、更新頑張ってください(´・ω・`)これからも応援してます(*⌒▽⌒*) (7月3日 7時) (レス) @page36 id: e073f8258e (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - ココロさん» コメントありがとうございます、とっても嬉しいです🥰これからも皆様に楽しんでいただけるよう、全力を尽くしますね! (5月30日 20時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぺぽん | 作成日時:2023年2月18日 20時

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