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160、異能力は使わずに ページ15

「A!」




事件の全容が分かり、安心しきっていたところ、突然名前を呼ばれて肩が跳ねる。




「は、はい」




「犯人確保は君が行け」




「私ですか!?」




驚いて席を立つ。
が、任された事件は最後まで責任を持つべきだろう。




「分かりました」




「太宰、お前もAと一緒に組め」




「勿論です」




こうしてAと太宰は明日の十二時までに犯人を捕まえることになった。
なったのだが…。




「太宰さんしっかりしてください!作戦会議!!」




「今日は良い天気だから入水したいね」




「馬鹿なこと言わないでください。私も入水好きみたいになってるじゃないですか」




この男、全く作戦会議に協力的じゃない。
さっきから入水だの美女だの関係ないことばかり。
兄の苛つく気持ちが凄く理解できる。




「ほら、仕事くらいしっかりやりましょう」




「えぇ〜面倒くさいよ。Aちゃんの異能力でパパッと犯人眠らせて、私が取り押さえる。これでいいじゃないか」




すると、Aは途端に黙り込む。
不思議に思い顔を覗き込む太宰に、Aは静かに言った。




「私、今回は異能力使いませんから」




「え、なんで!?」




「私最近、お兄ちゃんに武術の特訓してもらってるんです」




獏の力は強力だ。
異能力を使えばそれこそ、いとも容易く犯人を確保できるだろう。
でも、それじゃあ自分が納得できないのだ。




「特訓の成果を自分で実感したいんです。だから……太宰さん」




真剣な眼差しで見つめると、太宰は柔らかく微笑み、分かった、と答えてくれた。




「さて、作戦を考えようじゃないか」




「はい!」




そこから、太宰とAは作戦立てに真剣に取り組んだ。
横浜の空は、刻々と黄昏色へと染まってゆく。

161、犯人発見→←159、名探偵には敵わない



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設定タグ:国木田独歩 , 文豪ストレイドッグス , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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ぺぽん(プロフ) - 。さん» 読んでくださりありがとうございます。読者様の言葉が制作するための活力になります!これからも頑張りますね💪 (7月4日 5時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
- とっても面白いですね!応援してます (7月4日 1時) (レス) @page36 id: 26c600857a (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - ココロさん» コメントありがとうございます🥹そんなこと言っていただけて、私の方こそ感謝でいっぱいです!これからもこの作品をよろしくお願い致します🙇 (7月3日 8時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
ココロ(プロフ) - ぺぽんさん» 私こそペぽん様に感謝しかありません!こんな素晴らしい作品を書いて頂いて....  ペぽん様のペースで良いので、更新頑張ってください(´・ω・`)これからも応援してます(*⌒▽⌒*) (7月3日 7時) (レス) @page36 id: e073f8258e (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - ココロさん» コメントありがとうございます、とっても嬉しいです🥰これからも皆様に楽しんでいただけるよう、全力を尽くしますね! (5月30日 20時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぺぽん | 作成日時:2023年2月18日 20時

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