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「(えーそんなに泣く??)」←← ページ7

エースside



監督生は不思議なやつだ。女なのに俺らよりも速くて、強い。


魔法は使えないはずなのに、すっごい強い。


あいつはよく笑う。


でも時々悲しそうに、辛そうに笑う時がある。

俺らは知っている。


監督生がナニカを隠していることを。


監督生が帰りたいと言わないことも。



だから気になったんだ。

俺なら家族にさえ会えないとなると帰りたいと思うし、それが普通だと思う。


でも監督生は全然言わない。


だから聞いた。

聞いたら、監督生は困った風に笑った。

そして、目を瞑って息を吸った。


そして監督生は言った。




『私さ、死んでるんだよね』


「は?」


食堂が静まり返った。


誰かが声を漏らした。

それは自分だったのかもしれないし、他の人だったのかもしれない。


監督生は俺らの事を無視して喋る。




「私はここにくる前は鬼を狩っていた。鬼は人を喰らう。その為に鬼殺隊がいる。私そこに所属していた』


鬼?鬼ってあの鬼?


人を喰らう?それが監督生の所にいた、、、?


ゾッとした。


そんな世界があるなんて思いもしなかった。

しかも監督生はそれを狩っていた。


だからかと思った。


時々監督生は、険しい表情をする。


手はボロボロで女の子なのに固かった。



『私は鬼のボスを倒す時に死んだ。みんな必死に戦った。命よりも鬼を倒す方を優先した。

命を捨てる覚悟で戦った。

ボスだから強い。他の鬼も強かった。

手を失った。目を失った。重症を負った。


それでも私達は戦った。

もうこれ以上、悲しい思いをする人を無くす為に。



500年間私達は頑張ってきた。

これ以上死ぬ人がいなくなる為に。

私達の代で終わらすと決意した。


そして、ボスを倒した。


私以外みんな生きていた』


情報量が多い。


それよりもあまりに酷い。


みんな泣いていた。

無論、俺も泣いている。


体を失うって何それ怖すぎる。


それでも監督生達は戦ったんだろう。

凄いわ、本当に凄い。



『もう、泣かないでって』



「「だれのせいだ!」」


『ええー』

あいつは困ったように笑った。


俺たちが想像する以上に苦しい思いをしたんだろう。


だからこそ。



だからこそだ。



「幸せになれよ!監督生!!」


幸せになって欲しい。


『うん。そりゃあね』



監督生は今度は満面の笑みで笑った。





食堂にいた者は皆んな号泣していた。

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愛弥 - 凄いです(泣)鬼滅の〇とツイステがミックスするいいお話ですね!続きまってます。 (2021年9月10日 19時) (レス) id: 32b6af3cfc (このIDを非表示/違反報告)
雪月花(プロフ) - よもぎ餅さん» ありがとうございます(泣)時々更新します (2021年5月1日 7時) (レス) id: 9b2e243215 (このIDを非表示/違反報告)
雪月花(プロフ) - よもぎ餅さん» 更新してなくてすみません。゚(゚´ω`゚)゚。 そう言ってもらえて嬉しいです (2021年5月1日 7時) (レス) id: 9b2e243215 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - うわぁぁあ!とりあえず!尊すぎて召されそうなので私のお墓たてときますね!これからも無理せず頑張ってください (2021年5月1日 3時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ餅 - うわぁぁぁめっちゃ好きです!更新頑張ってください!! (2021年4月28日 23時) (レス) id: 719e5dac86 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪月花 | 作成日時:2021年3月24日 21時

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