拝啓神様…ちょっとチートすぎやしませんか？【ワールドトリガー】 (ページ44)

今日:16 hit、昨日:22 hit、合計:309,408 hit

第41話　木霊林檎⑥ ページ44

私が発言したとたんシーンと静寂が場を包む。

あれだ、天使が通った。

太「どういうことだ？」

「簡単にいえば異世界人です」

異世界人って文字にしたら読みにくいよね。

風「ネイバーとは違うのか」

「ネイバーは近界(ネイバーフット)からくるんでしょう？私は別の地球から来たんですよ。だからネイバーじゃありません。ただの不幸な人間です」

太「ならなんでブラックトリガーを持ってる？」

「とにかく不幸で手違いで死んじゃったらしいです。で、神様(笑)に残りの人生返せやって言ったら何やかんやあってブラックトリガーを入手することになっちゃったわけです」

迅「一番知りたいところが省略されてるよね」

ふむ、と考え込む風間さんとへぇ、とわかっているのかいないのか曖昧な声を漏らす太刀川。

迅は相変わらず余裕の表情だ。

太「ブラックトリガー持ってるのにS級にはならないのか？」

「別に昇格したいわけじゃないですしお寿司。あ、迅お寿司奢ってね。約束」

迅「覚えてたんだ」

「ボーダーに入ったのだってちょっとネイバーほいほいと化してて困ってたからですし。それで入ってみたら案外面白いじゃないかってなって現在に至る」

ポケットに入れていた金平糖をガリッと口にいれてかみ砕く。

迅「向こうの世界では25歳だったんだって」

「現在は18歳だけどね」

太「……年上…」

風「そんなことがあるのか」

「目の前に存在してます」

迅「だからか二人きりの時はおれのこと呼び捨てなんだよー。師匠なのにねー」

「訓練してるときは苗字を呼び捨てするけど問題ある？未成年が」

迅「今の林檎だって未成年だよ」

「精神的にはだいぶ前に成人済み」

太「え、じゃあ大学とかも普通に出てるの？」

「うん」

太「今度のレポート手伝ってください！アレ終わらせないと風間さんと忍田さんに怒られる！それにランク戦も出さしてもらえない！」

風「本人がいるとわかっていて言っているのか？」

思ったよりワイワイしてるなぁ。

和むなぁ。

「別に暇なときならOkですよ。太刀川さん」

太「呼び捨てでいいよ。なんなら下の名前で呼ぶ？」

「苗字の呼び捨てということで決定」

風「俺のことは好きに呼べ」

「風間さんで」

迅「前から思ってたけどなんで風間さんだけ敬称つけてるの？」

「なんとなく」

でも、絶対にお前ら二人のことは敬称つけて呼ばないからな。