第48話 本当は？ ページ3
迅side
なんだか急に眠くなってしまった。
しばらく、そのまま目を閉じていたら急に誰かに抱え上げられた、と言っても、足が床についてしまっているけど。
このままの状態のほうがいいことが起きるっておれのサイドエフェクトがそういってる。
というわけで、何が何だかわからないがこの状態を維持しておく。
まぁ、林檎がやっていることはわかる…(というか林檎しかいないしね)
ああ、そうか。
おれが寝ていると勘違いしてしまったんだ。
でも、実は起きてるなんて言える空気でもなく、そのまま力を抜いて寝たふりを続けることにした。
そうして林檎は律儀にも毛布と布団をかけてお風呂場へと向かって行った。
「……っ。アレは反則だろ…///」
『おやすみ、迅』
『とりあえず、今はゆっくり休みなよ』
いつもと違うやさしく、耳に滑り込んでくるような心地のいい声。
自分より小さくて、少し冷たい手。
「おれもう19なんだけどなぁ。子ども扱いしてない？それより…」
少し開いていた目から見えた、ふんわりと笑った林檎の顔。
「………///」
紅くなっているであろう顔を隠すために手を額に当てる。
林檎がお風呂から出てくるまでにこの顔の紅みが収まってくれたらいいけど…。
夕方、ちょうど6時だった。
太刀川さんから珍しく電話がかかってきた。
どうせレポートのことか、ランク戦に付き合えっていうことなんだろうなぁ。
そんなことを考えながら電話に出て、すぐに驚くこととなる。
太〔迅、林檎を俺の隊にくれ〕
迅「……は？」
あまりにも唐突すぎて、一瞬思考がフリーズした。
太〔だから、林檎を俺の隊に入れたいんだって〕
迅「本人はどういってるの？」
太〔……うまくはぐらかされたな、今思えば。風間さんも協力してた気が…いや、アレは普通にレポートの話…？とにかく！迅の許可が必要だとは言ってたな。林檎の意見は結局言ってなかった」
迅「そっか。…太刀川さんには悪いけど林檎を渡すわけにはいかないよ。まだまだ教えたいこともあるんだ」
太〔ふーん。ま、気長に待つとするよ。じゃ〕
一瞬焦った。
本当に、林檎が太刀川隊に入りたいって言ってきたらどうしようかと…。
彼女には、最善の未来のためにまだ玉狛に居てもらわなければならない。
利用しているようで心が痛むけど…、許してくれるよね。
本当に、それだけ？
それだけの理由であんなに焦ったのか？
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syun - 面白かったです！迅さんともっと絡んでほしい！続き待ってます (2016年7月28日 19時) (
レス) id: 8186d38d99 (このIDを非表示/違反報告)
せきらいん - ぅゎ林檎さん容赦なぃ 面白かったです、更新頑張ってください。 (2016年6月3日 3時) (レス) id: 117e6ef6eb (このIDを非表示/違反報告)
レオ(プロフ) - やばい！続きがきになる！！更新頑張ってください！！ (2016年2月23日 22時) (レス) id: 216997d988 (このIDを非表示/違反報告)
璃莠(プロフ) - 音階さん» 了解しました！この作品がもっと有名になるように陰ながら応援しますｲｬｯﾊｱｧｧｧ(｀･ω･´) (2015年10月29日 0時) (レス) id: 267a029a19 (このIDを非表示/違反報告)
音階(プロフ) - 璃莠さん» 応援ありがとうございます！自分でも確認してるつもりなのですがやはりミスが出てしまうので、見つけたらご報告お願いします (2015年10月28日 23時) (レス) id: 5810283552 (このIDを非表示/違反報告)
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