6.別れ ページ7
ラース「!!?駄目だ、お前は俺のライバルだろうが!こんな所で死ぬなよ!」
ギルグード「はは、まだ覚えていてくれたんだな。だが俺はあいつらに手も足も出なかった。お前のライバル失格だな」
セ「あまり喋ると内臓に響いてしまいます。どうかお静かにお願いします。」
ラース「すまない....ギルグード、手を握っていてやる、大丈夫だからな」
ロ「.....ふむぅ....」
シ「ロウちゃん!セーニャちゃん!凄い汗よ!大丈夫なの?」
ベ「ここまで酷い怪我だと相当な集中をかけないと駄目なのよ。それでも助かるかわからないけど」
ロ「出血が止まらん、すまぬがワシらにできる事はここまでのようじゃ」
ラース「!!!!」
ギルグード「じいさん、姉ちゃん、悪いな、ありがとう」
ロ「ラースよ、辛いと思うが最後の別れを済ませるのじゃ。ワシらは他の人が生きているか確かめてこよう」
ラース「.....わかった。ギルグード、俺が来るのが遅かったばかりにお前一人にこんな目に合わせてしまった。どうか許してくれ」
ギルグード「俺もいつでもお前が帰ってきてもいいように守るつもりだったんだがな、俺の力不足だ」
ラース「....!手が....冷たくなってきた....」
ギルグード「じゃあな、ギルグード....元気でな」
ラース「ギルグード!!!!そんな....」
ラースは静かに泣いた
その後、村に生き残りはいない事がわかった。
イレブン達は墓を作るのを手伝った。
ラース「すまないな、こんな事を手伝ってもらって」
ベ「いいのよ。それに今アンタが一番辛いのに一人でやらせるわけないでしょ」
マ「そうよ。気にしないで」
ラース「ありがとな、そろそろ全員分集まったかな」
シ「まとめて埋めちゃって大丈夫なの?」
ラース「ああ。焼け落ちてしまったが広場には立派な神木様があったんだ。こうやって墓に埋めた後、お供え物を燃やす。そうすると、入り口から吹いてくる風で煙がこの木を登って上に向かっていったんだ。そうやって死者の魂は神木様を登り命の大樹へ還ると言われていたんだ」
その後お祈りを済ませると夕方になっていた。
ラース「長い間付き合ってもらってありがとう。本当なら村で休んでほしかったが、入り口の南側にキャンプできる場所がある。そこで休んでくれ」
カ「ラースはどうするんだ?」
ラース「俺は今日はここで休むよ。突然すぎてまだ心の整理ができていないんだ」
マ「わかったわ。こっちに来ても大丈夫だからね」
そうして、みんなとわかれた。
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作者名:はるさめ | 作成日時:2020年1月7日 23時