39.氷漬けの城下町 ページ40
クレイモラン広場前
セ「あ！あちらに人がいらっしゃいますわ」
ラース「(警戒しないとな)あの、ちょっといいですか？」
？？？「....？キャッ！す、すみません。まさか旅人が訪れるとは思わなかったので」
べ「あなたは無事のようね。どうしてこの町が氷漬けになったのか知ってたら教えてくれない？」
？？？「はい。それは3ヶ月ほど前突然魔女がこの町に現れたのです」
セ「魔女！？魔女ってよく昔話とか伝説にのっているあの魔女ですか？」
？？？「そして魔女が何やら呪文を唱えると突如激しい吹雪が町を襲い町全体を包み込みました。私は吹雪の中で気を失ってしまい目が覚めたら町は凍りついていました。なぜ私だけが助かったのかはわかりません」
べ「町ごと凍らせるなんて酷い魔女だわ。なんとか助けてあげたいけどこの氷はあたしの呪文でも溶かさないわ」
ロ「ところで、その服にある紋章。ずっと気になっておったのじゃが」
ラース「やっぱじいさんも気付いてたか。あれはクレイモラン王国の紋章だな。君は城の者なのか？」
シャール「名乗るのが遅れました。私はクレイモラン王国女王シャール」
ロ「何！？お主が女王じゃと。という事は先代の王はもう....」
シャ「はい。一年ほど前に亡くなった父から王位を受け継いだ矢先に町がこんな事に。私もうどうしたら」
べ「私達大変な時に来たみたいね。オーブがとか言っている場合じゃないわね」
シャ「オーブ？」
ロ「あれじゃよ。クレイモラン王家に伝わる家宝のブルーオーブ。訳あってわしらにはあのオーブが必要なんじゃ」
シャ「ああっ！あの青い宝玉のことですね。あれでしたら今はお城の中にありますので氷を溶かさない限り中には....」
べ「どっちみち氷を溶かさないとオーブは手に入らないのね。もしかしたら魔女を倒せば氷が溶けるかも」
シャ「実は数日ほど前に来た外国の救援部隊に魔女退治をお願いしたのですが....苦戦しているのか全然音沙汰がなくて」
ラース「(救援部隊を送れるほどならそれなりに大きい国のはず。1年しか経っていないとはいえ王女ともあろうお方がその国の名前を知らない？)」
べ「そういう事ならあたし達も魔女退治に協力しましょう、イレブン」
イ「うん、凍った人達も心配だしね」
シャ「ありがとうございます、皆さん。魔女は東のシケスビア雪原にあるミルレアンの森に潜んでいると聞きます」
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作者名：はるさめ | 作成日時：2020年1月7日 23時
