31.プチャラオ村 ページ32
プチャラオ村
マ「この村の騒々しさは相変わらずね」
ロ「この村は古代の遺跡がある事で有名でな。以前わしらはウルノーガの情報を求めてこの村に来たんじゃ」
ラース「この看板に書いてあることも古代の遺跡と関係があるのか？」
カ「プワチャット遺跡の神秘 壁画にて微笑む妖艶なる美女が絵を見た者に幸福をもたらす、だってよ。うさんくせーな。じいさん、こんな所で何かわかったのか？」
ロ「ほほ、確かにのう。お主が言うようにその時は何の手がかりも得られなかった。じゃがあの時とは状況も違うからの。今回はイレブンもおるし、改めて遺跡を調べれば何か収穫が得られるかもしれんぞ」
ラース「確かその遺跡なら道なりに進んで奥の丘をこえた先にあったやつだな。ここは人も多いからな。各自で他にも情報を集めつつ向かおうぜ」
遺跡前の丘
女の子「パパ....ママ......ぐすっ」
イ「あれ？シルビア、その子は？」
シ「あら、イレブンちゃん。ちょうどいい所にきたわ。この子ったら迷子みたいなのよ。ほら、泣かないの。あたし達がついてるわ。ね？だからお名前を教えてちょうだい？」
メル「メル。....あたし、メルっていうの。ここにはパパとママと一緒に何日もかけてきたの、でも壁画のご利益でお金持ちになるんだっていってパパもママもどこかに行っちゃったの。お兄ちゃん達お願い。メルのパパとママをみつけて」
シ「大丈夫よ。安心なさい。あたし達があなたのパパとママを探してきてあげるわ。あたしは村の方を探すからイレブンちゃんは遺跡の方を見てきてくれないかしら？いいでしょ？」
イ「うん、放っておけないしね」
シ「さっすがイレブンちゃんね！じゃあ遺跡の方はよろしくね！あたしも村の方を探したら後を追うわ」
遺跡内部
カ「よお、イレブンも来たのか。このデカイやつが噂の壁画だとよ。確かにこいつは中々の迫力だな、でもってそこで笑ってる彼女が俺らに幸福をくださる美女ってわけだ」
べ「ふーん、所々傷もあるけど思ってたよりもキレイな絵ね」
セ「ん？....あの胸の所に掛かっている物って何でしょう？鍵のように見えますけど不思議な感じがしますわ」
べ「もしかしてあれってまほうの鍵じゃない？」
グウウウウ
カ「おいおい、ベロニカ。派手に腹なんか鳴らしてそんなにハラペコなのか？まあお子様は食べるのが仕事だからな」
ベ「あたしじゃないわよ！失礼ね！アンタこそさっきから壁画の美女なんかに見とれちゃってさ！」
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作者名：はるさめ | 作成日時：2020年1月7日 23時
