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TH side
俺がFrを知ったのは、多分メンバーの中でも最後の方で。宿舎にいたジョングガとジミナと俺の三人に、ナムジュニヒョンが良い曲があるって言ってスマホを渡してきてくれた。
良い曲、なんて言葉は単純で。
もっといい言葉がありそうだけど、上手く言葉が出てこない。ユンギヒョンなら上手く言えるのかな。
とにかく、凄くて。凄すぎて。
曲はアップテンポなロック、なのにFrの声は優しいんだ、そして何よりも、一本のMVとは思えないくらいにいろんな姿をした彼女が違和感なく、次から次に現れる。
『私の瞳を見てほしいときもあるけれど、』
そう言う彼女はふわふわのワンピース。
『私の瞳をあなたで染めてほしくはないわ』
そう言う彼女は革ジャンにダメージジーンズ。
『あなたの瞳が私に染まっても知らないけれどね』
そう言う彼女はゴールドのドレス。
『私は私しかならないの』
そう言う彼女は白いTシャツにショートパンツ。
どの彼女が本当なんだろう。
なんて初めて見たときは考えてしまったけど、目の前で美味しそうにパンを食べるヌナを見て、わかる。
今の彼女にも、MVの中の彼女にも、変わらないキラキラがある。
Aヌナは、いつだってAヌナで。
それは、彼女が自由である限り、変わらないんだ。
『……テテ?おーい、テテー?』
TH「!?わぁ!!?」
『わぁって言いたいのこっちなんだけど……()
大丈夫?めちゃめちゃボーッとしてたね』
TH「へへ、ちょっとヌナのこと考えてた!」
『なるほどこうやってばんたんのVという男は世の中の女性を落としてる訳なんだなうんうん』
なんて軽く言いながらパンを手に取るAヌナ。ねえそのパンで何個目?
けど、知らないFrの__Aヌナの一面を見るたびに嬉しくて、憧れだったのにいつの間にか近くなっているこの距離感も、嬉しくて嬉しくて。
TH「Aヌナ、これからも仲良くしてください」
『んー?なに改まって。こちらこそ、こんな楽しいアーティスト仲間が出来て嬉しいよ。よろしくね』
そう笑ったヌナは、可愛いけど年上の女性らしい綺麗さ、そしてかっこいい。
やっぱりヌナは、最高にいい意味で、よく分からない。
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ヴォルツ(プロフ) - めっちゃ気になる所で更新停止…笑 (2021年9月28日 19時) (レス) @page19 id: 4978563734 (このIDを非表示/違反報告)
るる - とても面白いです!更新待ってます♪ (2019年10月27日 13時) (レス) id: 57a40cd5e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちごだいふくlike | 作成日時:2019年9月23日 2時