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*43. ページ46

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最後の記憶は、喫茶店の中だった。

床が歪んで、身体が傾く瞬間を肌で感じながら私は、もちろん自分の無力さを呪った。
でも、でも。

こんな私を、もしかしたら助けてくれる人が、いてくれるかもしれない、って___

七人の姿が、思い浮かんだ。
なぜか、青っぽいような気もしたけれど。


.


( マサイside )


「過労ですね、睡眠不足や栄養失調の節もありますが、Aさんのここ二週間の生活はどのようなものだったのですか?」

医師に尋ねられても、何一つ誰も分からない。
答えられないのが、俺の現状だ。
唇を噛んで俯くと、Aちゃんの担当の女医さんは小さく溜息を落とした。

「大人は、子どもと違います。
自分一人で全てを終わらせるのが美徳ではないのは勿論、自身のキャパシティーを考えて動かなければこのように倒れても看病してくれる存在が常に側にあるとは限らない。

今回色々な事を一人で勝手に背負い込み、キャパオーバーとなったAさんにも責任はありますし、ある種の自業自得です」

マサイ「ちょ、そんな言い方……!」
「でも」

女医さんの冷たい刃のような言葉に、思わず反論したそのとき、女医さんは立ち上がってAちゃんのカルテを俺に手渡しながらこう言った。

「人間、特にしっかりした女性には、人に頼ることが出来ない性格の方もいます。キャパオーバーとなって倒れることを自分の身が察知していたとしても、他人を頼ることへの罪悪感と責任感がそれを邪魔してしまう。

そういった方には、心優しい周りの方が声をかけてあげる。状況を整えてあげる。
踏み込むことは、悪ではありません。」

穏やかな笑顔でそう諭してきた女医さんは、

『マサイさん。あなたと出会えたから、あなたが声を荒げてしまうくらい、私の話を聞いてくれたから、です。ありがとうございます』

彼女に、どこか似ていた。

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いちごだいふく(プロフ) - hina4428さん» コメントありがとうございます!気になるところで長い間止めてしまっていました……ただいま更新しましたのでぜひ読んでいただければ嬉しいです! (2019年8月27日 16時) (レス) id: 619c5266ec (このIDを非表示/違反報告)
hina4428 - きになるっ!…続きがっ…気になるぞぉぉぉぉぉ!!!更新待ってます! (2019年8月15日 21時) (レス) id: bd94ce952c (このIDを非表示/違反報告)
いちごだいふく(プロフ) - めろこさん» コメントありがとうございます!そしてなんて嬉しいお言葉……!これからも頑張ります! (2019年5月29日 20時) (レス) id: 0069fa8620 (このIDを非表示/違反報告)
めろこ - いちごだいふくさまおかえりなさい。最近読み始めてまた更新して下さうことを楽しみにしておりました。これからの更新楽しみにしております! (2019年5月28日 22時) (レス) id: 9c37dcd8ea (このIDを非表示/違反報告)
いちごだいふく(プロフ) - ハルキさん» コメントありがとうございます!!嬉しい限りです、これからも頑張ります!(^^) (2019年3月24日 11時) (レス) id: 0069fa8620 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いちごだいふくlike | 作成日時:2018年12月5日 22時

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