検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:2,122 hit

クリーム ページ9

もうテレビは消してあった。

二人きりの部屋にはなにも音が無くて、

一瞬、また一人の頃に戻ったかのような感覚になる。



でも隣にはちゃんとしげが存在してる。


触ることもできる。
話すこともできる。






しげは買ってきた白い箱を開けてケーキを食べ始めていた。


あ、食べることもできんのか。

「…しげは俺のこと心配して戻ってきたんやろ?」

「おん、おっ、うまー♡」

「その、まぁ、いつまでおれる、とか?…分かってんの?」

「んー、わからんわ」

そう言って、フォークを置くしげ。



まだ半分残っているショートケーキと、
その上に残っている苺。



しげっぽいな、貧乏性好きなものを最後に残すんや。









「やけどな、」









「俺、もう帰らんとこうかな(笑)
…ずっとここにおるわ」



満面の笑み。



口の端にクリーム付けて。

できるできない→←しげ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (2 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
10人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:葉瑠 | 作成日時:2019年2月23日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。