命題(JW青赤) (ページ5)

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白い箱ページ5

「……みんな、元気にしてる？」

わかってるやろうにそんなことをいう
「しげがおらんくなってからはあんま元気ない」

「そう…やんな。」

もう俺のほうは向いていないし泣いてもいない。
いつものしげ。
いや、もう死んでるからいつもの、じゃないのか。

以前のいつものしげ。

「ごめんな、3人のこと待たんといってもうて。がんばったんやけど、しんどすぎてあかんかったわ(笑)」

え？
「濵ちゃんたちが間に合わんかったこと！、知ってたん…？？」

両肩をつかんでこっちに向かせた。
鼻をかくしげ。

「ん？淳太の声が聞こえてん(笑)」

「濵ちゃん神ちゃん望がこっち来てんから頑張れしげ！！！って、めっちゃ怒鳴ってたやんか、あいつ(笑)」

あっはっはっと笑うしげ。

「そっ…か」

「なぁ、じゃあ俺の言葉も聞こえてた？」

唯一あの当時のことで記憶に残っている、しげにかけた言葉。

「……うん、ありがとう」

聞こえてたんや、俺の言葉。
ちゃんと、届いてたんや。