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頬が ページ1
「おっす、おはよう」
玄関のドアを開けると、
いつものしげがジャージ姿で立っていて、
俺は一瞬驚いた。
にかーっとした笑顔をして、
片手にはケーキが入ってそうな白い箱を持っている。
箱には緑と赤のリボンが丁寧に巻かれているが、その上には50%引きのでかでかとしたシール。
しげらしいな、と思った。
「遅かったやん、どこで道草くってん」
ちょっとぶっきらぼうに言ってしまう。
「すんません(笑)でもこれでも急いだんや!ほらこれ!」
差し出された50%引きの白い箱ともうひとつ紙袋。
きっと、サンタからのプレゼントだ。
玄関で渡されんの一年ぶりやな…
「…おん、ありがとう。寒かったやろ?」
しげは、「そない寒くもなかったで?流星に怒られると思ってめっちゃ走ったからな」と言って、赤くなった鼻をかきながらスニーカーを脱いだ。鼻をかくのは恥ずかしい時のしげの癖だ。
変わらないしげに嬉しくなって、つい顔がほころぶ。
やっぱり俺はしげのことが…。
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作者名:葉瑠 | 作成日時:2019年2月23日 7時