愛しい君へ3

･ 後日談 ページ36

ar side





俺は今困っている。


今日は雑誌の撮影で今は時間までみんな楽屋で待機してるわけだけど…




ソファーに座る俺に前から抱きつく形で山田が座っている。


そう。それまではいい……


問題は俺の事を鋭い目付きで睨みつけている知念がいるからだ。




山田さん。知念が見てます。


気づいてください…




でも、このままの状態でいたいって思ってるのはたしかだ。





hk｢なぁ、お前ら何かあったのか？｣


｢え？いや、別に…なぁ？｣


ym｢うん。俺がこうしたいからしてるだけ｣


hk｢それにしても…………｣





さすがにあのことを言えるわけなんかない。


何も知らないみんなが、いつも以上に距離の近い俺と山田を不思議に思うのは当たり前だろう。





yt｢いいじゃんいいじゃん！ありやま！｣ﾊﾟｼｬﾊﾟｼｬ





裕翔は面白がって写真を撮りまくってるし


後でその写真貰わないとな←





ym｢だいちゃん、ぎゅ｣


ar｢ん？あぁ、はい。｣


ym｢だめ。もっと｣


ar｢え？ふふっ、ん。｣





かわいい。山田が可愛すぎる。


一生このままでいてくれ！





ch｢ねぇ、涼介｣


ym｢ん？｣








ch｢…僕とはぎゅってしてくれないの？｣






恐るべし知念。そんな可愛らしい顔でそんなこと言われたら行くしかないだろ。





ym｢…………知念がいい｣


｢えぇ！？…俺は！？｣





案の定山田は既に知念のところに行こうとしてる





ym｢大ちゃんはまた後でね｣





そう言って山田はニコッと笑った。


そして、知念の元に行った山田は知念の後ろから抱きついていた。


でも…こんな当たり前のようにある日常が戻ってきてくれて良かった。




もし、あの時電話をかけていなかったら


こんな日常はなかったかもしれない。


そう考えただけでゾッとする。


ふとした瞬間に泣きたくなる。




みんながいることがどんなに幸せなことなのか


俺は改めて実感した。





yt｢大ちゃん写真いる？｣


｢いる！｣





裕翔に貰ったこの写真ロック画面にしよ。



ところが後日、ツンツンツンツンな山田に消せと怒られたのは言うまでもない。

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