愛しい君へ

星に願いを ページ41

ym side



もし願い事が叶うのなら


僕は




何をお願いするだろうか



……………



…………


生まれつき心臓の悪かった俺は小さい頃から病院に通ってばかりだった。


発作が起きては入退院を繰り返した





｢あ！けいちゃん！｣


in｢りょうちゃん！｣





けいちゃんとは親同士が仲良かったこともあり昔から仲がいい


そして僕の初恋の人





in｢りょうちゃん大丈夫？｣


｢うん！明日退院出来るんだって！｣


in｢ほんと？よかった！これでまた一緒に学校行けるね！｣





そう嬉しそうに笑うけいちゃん


もし僕が病気なんかしてなくて元気だったら


もっと沢山遊ぶことが出来たのかな…





｢また勉強教えてね！｣


in｢うん！｣





約束をしてけいちゃんは帰って行った。


明後日からまた学校に行けるんだと楽しみで仕方なかった


でも


お手洗いに行こうとした時に聞こえてきた会話で


僕は絶望した







｢涼介君は大丈夫なんでしょうか…｣

｢…可哀想に、20歳まで生きられるかどうか……｣

｢まだあんな小さいのに…｣

｢……｣

｢…｣







……え？


それからの会話なんて頭に入らなかった。


"20歳まで生きられるかどうか"





……



もしかして…………





僕は





大人になれない……？

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