second sugar love

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ユンギは淡々と " やつ " にスプレーをかけた。



何秒かして動かなくなったそれを
ティッシュで包んでビニールに入れる。






「助かったありがとう…」

YG「ん。」





お礼とかした方がいいの？

でもこれくらい近所付き合いのうちの一環だよね。
いや、そんなこともないか。

ゴキブリ退治が近所付き合いの一環なんて聞いたことない。






YG「お前さ、」

「はいっ？！」




やばい。



いきなり話しかけられたから声が裏返った。
普通に恥ずかしい。
意識してるって思われたかな。



ちらりとユンギを伺うと、
気にしてる様子は一切なかった。





YG「電話番号。」

「は？」

YG「変えただろ」






確かに変えた。
ずっと前に。


たしか、ユンギと別れた直後かな。
自分なりのけじめで。





ユンギの連絡先も消して、
自分の電話番号も変えて、
未練を断ち切ろうとして失敗した。






YG「連絡できなくて困ったんだけど。」

「……え。」






何が困るんだろう。






" どうして困るの？ "




そう聞きたいけど、
確かめるのが怖くて聞けない。
意気地なし。





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