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「……久しぶり」
ようやくそう言うと片側の口角を上げて小さく笑った。
YG「隣に引っ越した。よろしく」
手に持っていた紙袋を私に差し出した。
その紙袋は有名なシュークリーム店のもの。
「シュークリームだ!」
小さい頃からの大好物。
……覚えててくれたんだ。
その事実に胸がぎゅうっと苦しくなる。
YG「相変わらずだな。」
「…ユンギは変わったね。」
見た目も、
髪の毛の色も、
服装も。
変わってないのは、
成長してないのは、
きっと私だけ。
だけどユンギは鋭い目とは対照的に
ふんわりと柔らかい表情で言った。
YG「変わってねぇよ。」
何が言いたいんだろう。
あの頃より垢抜けてかっこよくなってて、
色々変わったと思うけど。
3年の歳月は、思ったより長い。
私は同じところで立ち止まったままだけど、
ユンギはずっと遠くへ、
手の届かないキラキラした世界へ
行ってしまった。
YG「 …髪伸びたな 」
私の栗色に染まった髪の毛は
肩より少し下あたりで揺れている。
白いゴツゴツしたユンギの手が
私の髪の毛をサラサラとさらっていく。
その指が触れる度に私の心臓は
相も変わらずドキドキと高鳴るのだ。
3年前はユンギがボブが好きっていうから
ボブカットにしてたんだっけ。
……でもそんなの必要なくなったから。
「伸ばしたんだよ 」
YG「 ふぅん。………似合う 」
その低い声が、私をまっすぐに見つめる瞳が、
悲しそうな、切なそうな色を宿したのは気のせいだろうか?
YG「じゃあ、」
よく分からないまま、ユンギは私の右隣の部屋に消えていった。
本当に隣に引っ越してきたんだ…。
3年間連絡もとらずに、
テレビやDVDの中だけで会えた人がすぐ近くにいる。
そのことが未だに信じられなかった。
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うどん - ありがとう…(ありがとう…) (2020年12月31日 1時) (レス) id: d532e06a3e (このIDを非表示/違反報告)
haru*(プロフ) - はなさん» あー いいですねぇ(^ ^) ジンニムは挑戦したことないのでグダグダになるかもしれませんが、私でよければぜひ書かせていただきたいです← 短編じゃ収まりそうにないので長編にしようかな〜 リクエストありがとうございました! (2016年7月31日 21時) (レス) id: 907f3d9580 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - お返事ありがとうございます(>_<)はい!楽しみにしています!^_^ (2016年7月31日 21時) (レス) id: 475f5810b8 (このIDを非表示/違反報告)
haru*(プロフ) - めいさん» うわわわ 嬉しいです( ; ; )グクは個人的に1番書きやすいです笑 リクエストありがとうございました! ぜひ書かせていただきます(^ ^) (2016年7月31日 21時) (レス) id: 907f3d9580 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - じんさんと、アイドルと一般人の出会い~秘密の恋的な感じで書いて欲しいです! (2016年7月31日 16時) (レス) id: e3aaccdac4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:haru* | 作成日時:2016年7月21日 19時