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中３の冬、初めて同じピアノ教室だった廣瀬楓君と、コンクールで部が被った。
廣瀬君は、私とは違う世界にいた。
周りにはいつも大勢の人がいて、人気者だった。
スポーツができて、性格も良く、モテていた。
小学校から同じだったけど、話したことは指で数えられるくらいしかなかった。
…話を戻そう。
私はそんなに緊張しないタイプだったので、そこまでバクバクしているわけではなかった。
プログラム順で座るため、私の左隣には廣瀬君が座っていた。
右隣は、私がプログラムが最後だったので、誰もいなかった。
…気まずいところはあったけど話そうとも思ってなかったので、普通に前の人の演奏を聞いていた。
そして順番が回ってきて、
あと２人で私の出番………次が廣瀬君になった。
ふと隣を見ると、
カイロを持って温めている手が、微かに震えていた。
驚いた。
緊張、しているのか。
声をかけようか迷った。
私とは違う世界の人だ。
私なんかが声をかけていいのか、と、踏み止まった。
「…やべ…」
あまりにも緊張している様子だった。
「………」
我慢ができなくて、
「…大丈夫？」
少し、声をかけた。
声をかけられるとは思ってなかったのか、少し驚いていた。
けど、
「…緊張しないの？」
と、逆に聞かれた。
「…慣れてるのもあるかも。
でも、練習したことをそのままするだけだから。ただ人が見てるだけ。
………大丈夫。」
最後は、大丈夫、と言った。
頑張れ、ではなく。
もう練習で頑張ってるはず。
これで変なプレッシャーを与えるわけにはいかないから。
………少し偉そうに言ってしまったかな、と不安になったけど。
「楓君、用意して。」
先生に呼ばれ、廣瀬君は立ち上がった。
そして、
「…ありがと。」
と、言ってくれた。
……声をかけて良かった、と。
少しだけ、嬉しくなった。
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ミナ @メイン(プロフ) - まぁこさん» そ、そうですか？照れます笑笑 了解しました！私も書きたいと思っていたので、近いうちに書きます！ (2018年11月26日 7時) (
レス) id: dbbaa59aee (このIDを非表示/違反報告)
まぁこ(プロフ) - こんばんは！衝動書きでここまでって、すごいですね！なんか、感動で泣いちゃいました！笑 よかったら、2人のその後の話？的なのを書いていただきたいです！よろしくお願いします！ (2018年11月25日 21時) (レス) id: 0fca2029db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミナ | 作成日時：2018年11月25日 20時
