＃ ページ34
「敵連合に入らないか？」
僕たちは、ビクッと肩を揺らした。
「………」
黙り込んで、考えているようにも見える藍上さん。
………嘘だろ？
あんなに正義感溢れる藍上さんが、敵の誘いに耳を傾けてるなんて。
………目の前の光景が、信じられなかった。
「…っ！」
みんなも、驚いている様子。
「…クソッ！」
轟君とかっちゃんは、藍上さん目掛けて走り出そうとした。
僕は慌てて手首を掴む。
「…離せ緑谷、俺はあいつが許せねぇ。」
「…デク、離せ。一発やられてぇのか。」
その目は、今までの轟君とは比べものにならないくらい、威圧感に溢れていた。
かっちゃんも同様。
……怒り、だ。
「アイツは洗脳されてんだ。こんな馬鹿な誘い、乗ろうとしてるなんて。」
「お断りします。」
はっきりと、凛とした声が聞こえた。
僕たちは、驚いてそっちを見た。
「…相当悩んだみたいだが？」
「私は何があっても、敵にはなりません。
確かに私は弱い。
ヒーローに相応しくない。
ゴッドアイがなければ、大した実力もないかもしれない。
…たとえ、左眼が見えなくなったって、
左眼を奪われたって。」
そこまで言って、藍上さんは口を噤む。
…その時、見てしまったんだ。
ギュッと握っている拳が震えているのが。
でも、真っ直ぐ前を向いて、
「私は、ヒーローになる。」
自分の意思を曲げない藍上さんは、とてもかっこよかった。
・
・
「そうか…」
私が自分の意思を伝えたところで、
ドガァァン
凄まじい地響きとともに、廃工場が崩れるのがわかった。
「…ハァ、いいところなのに。」
「脳無格納庫、制圧完了。」
………プロが、来たんだ。
「すまない、虎。前々からいい個性だと…
丁度いいから貰うことにしたんだ。」
「止まれ、動くな。」
ギャングオルガの制止の声にも、コイツは見向きもしない。
「っ、」
「せっかく弔が自身で考え、自身で導き始めたんだ。」
…ほんの一瞬だった。
目の前の光景に、目を疑った。
砂埃が立ち、跡形もなく壊れた建物が幾つもあった。
…私は忘れていた。
「出来れば邪魔はよして欲しかったな。」
コイツは、
オールマイトと互角。
…敵連合の黒幕だってことを。
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咲楽 - とても面白いです！続行へんも今から読みます！ (2022年1月1日 23時) (
レス) @page40 id: 5b8ca2bcc2 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ @メイン(プロフ) - 遊星さん» また更新再開します！！遅くなってすみません、読んでいただけると嬉しいです！ (2019年3月7日 19時) (レス) id: dbbaa59aee (このIDを非表示/違反報告)
ミナ @メイン(プロフ) - ちぃとんさん» ありがとうございます！！そう言ってもらえて嬉しいです！！ (2019年3月7日 19時) (レス) id: dbbaa59aee (このIDを非表示/違反報告)
ミナ @メイン(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます！！私もこの夢主ちゃん気にいってるんです！ (2019年3月7日 19時) (レス) id: dbbaa59aee (このIDを非表示/違反報告)
ミナ @メイン(プロフ) - 莉奈さん» そう言ってもらえて嬉しいです！これからも頑張っていきますので、よろしくお願いします！ (2019年3月7日 19時) (レス) id: dbbaa59aee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミナ x他1人 | 作成日時：2018年10月21日 7時
