秘密 ページ32
「少し昔話をしようか、藍上A。」
目はなくても、恐ろしいほどわくわくしているということがわかる。
「…妹に手ぇ出したら手加減しません。」
「ハハ、本当に君は妹想いだねぇ」
…私は今、脳無が大量にいる廃工場にいる。
吐き気がするほど気味が悪い。
……まだ轟たちはいるんだろうか。
「…あれは数年前の“南腑事件”のことだ。」
…できれば聞いて欲しくない。
自分でも聞きたくない、昔話が始まろうとしていた。
・
・
２０１３年某日
東京都南腑市
「か、火事よー！」
ある一軒家で、火事が起きた。
…ある敵の仕業だった。
「火を消せ！」
「中に子どもが！Aと鏡華がいるんです！」
母親であろう、女性が泣き崩れる。
「助けて下さい！」
女性を庇いながら、父親の男性も懸命に頼んでいる。
………しかし、
「子ども…？」
家の中には、子どもなんていなかった。
「……うわーーー！！！！」
悲痛な叫び声が、夜の南腑市に響き渡った。
・
「…お兄ちゃん、誰？
きょうか、かえしてよ。」
「…先生、コイツでいいか？
ていうか、餓鬼は嫌いなんだが…」
手を纏った男の手には、小学生が抱えられていた。
藍色の髪をした、子ども。
「ああ。子どもなら誰でもよかったんだ。
………おお、いいじゃないか。
早速、“実験”、してみよう。」
その言葉を聞いて、手の男は、ニヤリと口角を上げた。
その表情は、まだ幼い彼女を竦みあがらせるほどだった。
「…や、いや！」
「おいおい、騒ぐなよ、
お前は今から、“神の力”を持つんだぞ？
喜ばしいことじゃないか！」
「いや！いや！いや！」
そう言って、得体の知れない液体に、嫌がる子どもを漬ける。
………………そして、
「…めぇかゆい。」
興奮したように、叫んだ。
「成功だぁ！」
・
・
「………A…？鏡華…？」
「おかあさ、おとうさ…」
愛しい娘が、2人も失われた藍上家は、暗かった。
「「A！！鏡華！！」」
「…A、よね？」
Aの眼の色は、金色に光輝いていて。
意識のない妹を、側に置く。
そして、
バタン
「A！！」
意識を、無くした。
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咲楽 - とても面白いです！続行へんも今から読みます！ (2022年1月1日 23時) (
レス) @page40 id: 5b8ca2bcc2 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ @メイン(プロフ) - 遊星さん» また更新再開します！！遅くなってすみません、読んでいただけると嬉しいです！ (2019年3月7日 19時) (レス) id: dbbaa59aee (このIDを非表示/違反報告)
ミナ @メイン(プロフ) - ちぃとんさん» ありがとうございます！！そう言ってもらえて嬉しいです！！ (2019年3月7日 19時) (レス) id: dbbaa59aee (このIDを非表示/違反報告)
ミナ @メイン(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます！！私もこの夢主ちゃん気にいってるんです！ (2019年3月7日 19時) (レス) id: dbbaa59aee (このIDを非表示/違反報告)
ミナ @メイン(プロフ) - 莉奈さん» そう言ってもらえて嬉しいです！これからも頑張っていきますので、よろしくお願いします！ (2019年3月7日 19時) (レス) id: dbbaa59aee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミナ x他1人 | 作成日時：2018年10月21日 7時
