＃ ページ27
・
私が飛ばされたのは土砂災害ゾーン。
私は柄にもなく酷く焦っていた。
もしあのマスコミ騒動で、私がヴィランを追い払っていれば…？
もしもっと警戒心を持ってれば…？
こんなことには………
「おやおや、大丈夫かい？お嬢ちゃん？」
「っ！」
直後、ピキピキと氷の音が響いた。
「何だこれ！」
私に近づいていたヴィランは、
厚い氷に捕らえられていた。
「……子供相手に情けねぇな。
しっかりしろよ、大人だろ？」
氷を出したのはやっぱり轟で。
…私のメンタルの弱さを思い知らされた。
「…藍上、
お前が何を思ったのか知らねぇが、死ぬぞ。
死にたくなければしっかりしろ。
お前、俺より強いんだろ？」
轟が相手に手を向けながら
此方も向かずに言い放った。
………そうだよ、何やってんの？A。
今、私たちは思いがけないピンチに陥ってる。
…今悔やんでどうする。
………過去はどうせ変えることは不可能。
大事なのは今、この時。
『失敗して後悔はするな。
反省して次につなげるんだ。』
父の教えだ。
親の教えを守らないでどうする。
……今、私の安全がどうとか言ってる場合じゃない
私はゆっくりとゴーグルで前髪をあげる。
久しぶりに瞠いた広い視界が、
私の気分を高める。
「………発動。」
そう口にした瞬間、
私の左眼には力が湧き出た感じがした。
「お前らがオールマイトを殺せるっていう根拠、教えろ。」
試しに
冷気を出しながら轟に迫られているヴィランを
目を見開いてしっかりと見据えてみる。
「言うわけねぇだろ…」
「…言え。」
「脳無と黒霧様と死柄木弔様が
オールマイトを殺す主犯だ。
俺たちにはそれだけしか伝えられていない。」
「…は？」
轟は頑なに拒んでいたヴィランの豹変に
少しばかり戸惑っていた。
「何で急に…」
「それ、私だから。」
振り向いた轟の目は、見開いていた。
「お前、その目…」
「轟、ありがとう。」
轟の言葉を途中で遮って轟を見つめる。
そして口角を少しだけあげた。
「私は今、最強だ。」
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 796人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
火影 - すいません作者さん……貴方………天才ですか？！この小説最高です！！これのおかげで毎日楽しみです(^^) (2021年5月9日 0時) (
レス) id: dda31893c0 (このIDを非表示/違反報告)
noslmqgxmw)rr - はじめてよんだけどおもしろかったです。 (2019年10月29日 15時) (レス) id: cb76a0c0de (このIDを非表示/違反報告)
ジミン - ミナさんともだちになりませんか？(よかったら) (2019年10月21日 14時) (レス) id: cb76a0c0de (このIDを非表示/違反報告)
西小の柚季 - 見たことなかったけど、おもろかったーー！ (2019年10月21日 14時) (レス) id: cb76a0c0de (このIDを非表示/違反報告)
ジミン - 可愛ゆくてえらいねー (2019年10月21日 14時) (レス) id: cb76a0c0de (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミナ | 作成日時：2018年8月10日 14時
