18日目 ページ20
「い、いいんじゃないか??」
「そう、、?もう下手って言われない…?」
放課後。いつものようにデュースとの走り込みが終わり、50メートル走ってみたら?というエースのアドバイスにより陸での全力疾走を試みたA。
「そんだけ走れりゃもう誰も言わねーって!」
エースの言葉に思わず笑む。まだもたつく事もあるが、下を見ずにそこそこ早く走れるまでに成長した。もとより飛行術は得意なAだ。運動神経はあるのだろう。
「やったぁ…2人とも、ありがとう」
Aが二ヘラと笑うと、エースが1度面食らったように狼狽えた。
「お、おう。よし、走り込みはもう終わりでいーだろ!俺たちさ、マジフト大会の選手枠狙ってんだよなー。それの練習しなきゃなんねーの」
「そーなの?頑張ってね」
「Aは、、女子だから流石に出られないか…」
「でも運営の手伝いはするよ。出店とか。当日は是非オクタヴィネル寮の出店に来てね〜。安くしてあげる」
「お前そーゆーとこあるよなぁ」
そんなことを言って、じゃれながらグラウンドを後にする。鏡の間までくると、2人とはそこで別れ、オクタヴィネル寮へと繋がる鏡へと足を踏み入れた。
「あ、クラゲちゃーん、おかえりぃ」
「おかえりなさい、A」
「…あれ、今日ラウンジは?…その姿久しぶりに見たなぁ」
オクタヴィネル寮の談話室の中央部。そこに位置するのは大きな水槽。というより、寮全体が水の中にあるオクタヴィネルはむしろ、寮が水槽に入っていると言った方が正しいかもしれない。
元の姿は海で生きる者が多いオクタヴィネル寮生は、その水槽の中に入り元の姿に戻ることも稀ではない。
そして、本日はフロイドとジェイドの2人がどうやらその水槽で足ならぬ鰭を伸ばしているらしかった。
「今日の営業はお休みと、アズールが。なにやらマジフト大会に向けて念入りな計画を立てているそうで」
「あー…」
マジフト大会では、外部からの客も多く来校する為、数多くの出店が開かれる。その管理をしているのがアズール。準備に忙しいのだろう。
「だからその姿で遊んでるんだぁ」
「クラゲちゃんもおいで」
「んー、分かったぁ」
水槽の上へと周り、水面に足を伸ばす。人間の体では冷たく感じる水も、元の姿に戻るにつれ段々と適温へと変わっていく。
じゅわぁと泡になって溶けていくように、2つの足は消えていく。その感覚に笑みが広がっていく。
トポンッと体を水に投げた。
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あいむ(プロフ) - ラムさん» コメントありがとうございます〜!!ご期待に応えられるように頑張りますm(_ _)m (2020年5月16日 23時) (レス) id: a7e56997c8 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 続きが気になる (2020年5月13日 21時) (レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 面白い (2020年5月13日 16時) (レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
あいむ(プロフ) - なづななさん» コメントありがとうございます!!にやけられるものになっていて安心しました(?)ラギーとトレイ先輩いいですよね。。ラギーは可愛いし、トレイ先輩はあの優しげな感じなのにしっかりヴィランって所が最高です...。ありがとうございます!頑張ります!! (2020年4月28日 17時) (レス) id: a7e56997c8 (このIDを非表示/違反報告)
なづなな - とっても面白いです!フロイドが大好きなので、にやけながら読ませて頂いてます。あとはラギー君とトレイ先輩も好きです!体調などに気を付けてこれからも頑張って下さい!応援していますっ! (2020年4月26日 0時) (レス) id: c89830493e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あいむ | 作成日時:2020年3月23日 0時