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「俺は今度こそ、母さんが自慢できる優等生になろうって決めたんだ。・・・なのに、ちくしょう！あの時、Aが止めてくれてなかったら俺はあいつらを殴ってた！ボコボコにしていた！俺は…俺は、あの頃から何にも…」
デュースは悔しそうに拳を握る。
少女とグリムはお互い顔を見合わせた。
「でもよぉー、全部我慢するのが優等生なのか？」
グリムは純粋な意見として言う。
それを聞いて、少女も笑いながら、
「あっはは、確かに。全部我慢する＝優等生ってのはおかしいねぇー。」
と心底面白そうに話す。
まぁ、この少女もヤンチャしていた時期は多くあるからなぁ。
「…え？」
デュースは豆鉄砲をくらった鳩の様な顔で少女とグリムを見る。
「オレ様だってさっきの不良共にはムカついたんだゾ！お前らがあぁしてなければ、オレ様がパンチしてやってたんだゾ！」
「っふふ。ねぇ、デュース。」
グリムがパンチポーズしながら話すのを少女は愉快そうに見た後、デュースに向き合う。
デュースもまっすぐ少女を見た。
「あの時、私が止めたのはデュースが＜優等生＞にこだわっていたからっていうのも正直なところあるよ。でもね、一番は…」
デュースはごくりと固唾をのむ。
「単純に私がムカついたからだよ。あの不良はデュースが望んでないことをしてまで手を下す価値が無かった。もし今のデュースがワルだったとしても私はきっとあの拳を止めてたよ。」
その言葉を聞いてデュースは目を見開く。
「デュースの昔の遍歴は＜今の君の強さ＞だ。私だって、昔はヤンチャしてたし多くの人に迷惑をかけたよ。でも、今はそのおかげで守れているものも少なからずあるんだと思う。
だからさ、昔の自分を嫌わないで。きっとデュースのお母さんはどんなデュースも大好きなんだ。だって、そうじゃないと、＜息子の非行が自分のせい＞だなんて自分を責めたりしないもの。」
「…そう、なのか。」
テンプレなのは、子どもの非行を子どものせいにすることだ。
自分の教育方針なんて変えようとせず、自分を守るために子供を責める。
それでもデュースの母は、自分を責めた。
デュースは何一つとして悪くは無いんだと、自分を責めた。
なんと大きく深い愛情だろうか。
だから、きっとデュースの心を変えたのだ。
「優等生だって怒る時くらいある。不器用で、でも優しいデュースはこれからきっと＜優等生＞になれる。」
デュースはその言葉に涙を一筋零した。
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芋けんぴ(プロフ) - Ｒ−アル−さん» しみわたりました！！ (2021年7月25日 1時) (
レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
Ｒ−アル−(プロフ) - 芋けんぴさん» 五臓六腑に？！？！ (2021年7月19日 20時) (レス) id: 4d2464a69b (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 無題さん» ご指摘ありがとうございます。ただちに訂正して参ります！ (2021年7月14日 7時) (レス) id: e6e71631e0 (このIDを非表示/違反報告)
無題 - 突然失礼します。20-1の決闘が血統になってます。 (2021年7月14日 6時) (レス) id: 6b1b4e2ad9 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - どんさん» そうですか…。すみません、謝らせてしまって。 昔に一度試してみたのですが、出来なくて…。別の方法を探してみます。(´;ω;｀)一応、イメージイラストはちゃんとあるんですよ…。 (2021年7月12日 18時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芋けんぴ | 作成日時：2021年1月6日 22時
