べた褒め ページ9
迂闊な発言をする潤兄さんの靴をぐっと踏む。この人は睨んだだけじゃ止まらない、実力行使じゃなきゃ…いや、それでも止まらないときのほうが多いけど。今がまさに"その時"である。
安「俺ねー、この子ほんっとに凄いと思うのね」
「やめましょ、安元さん。酔ってるんですか？」
安「ん？やめないし、君を送らなきゃだから素面よ？」
何言ってるのかしら、みたいな目で見ないでください。こっちだって、酔っぱらいの発言ぐらいに思ってなくちゃ恥ずかしいのに…。
そんな私の思いを知ってか知らずか、安元さんは満面の笑みで話をすすめる。
安「この子の凄いとこはね、物怖じしないところだと思う」
神「あー、それはわかる気がするな。厳しいことで有名なディレクターにも結構意見してるとこ見るし」
小「先輩にも臆せず話しかけてるとこよく見るね」
安「そう。うちの事務所のオーディションに来たときも、今とあんまり変わらなかったよ。大人や先輩に囲まれても、自分の魅せるとこちゃんと魅せてた」
福「自分のこと魅せるって結構難しいのに、やるな」
口々に私を褒め称える先輩方。安元さんは大真面目に褒めてくださっているが、途中から他の人は私の反応で遊んでいる。ものっすごく居た堪れない……。
と、そこへ１件の着信が入る。
プルルル、と甲高い呼出音は、私の携帯のものだった。
「あーっと、すみません、母からです」
神「いいよ、出て？」
「ありがとうございます…。
もしもし母さん？うん…うん、そう。安元さんとか神谷さん。うん。え、…はーい。安元さん、母がお礼を言いたいそうです」
すみません、と携帯を渡すと、母と安元さんは二言三言話して電話を切った。
「母、なんて言ってました？」
安「ん？いつもご飯に連れて行ってもらってありがとうございますってさ。俺が連れていきたいだけだから、気にしなくていいよ。」
神「じゃあ、そろそろ帰る？」
小「Aさん…Aちゃんももう寝なきゃだろうし」
Dさんに言われて、時計を見てから気づく。何故時間を把握すると眠くなってしまうのだろうか…。思わずウトウトしていると、支払いを終えた安元さんが、抱きかかえて車に乗せてくれた。
いつもなら恥ずかしくて暴れるところだったけど、私は眠くて眠くて、もうそれどころじゃなかった。
安「家ついたら起こしてあげるよ」
という安元さんの言葉を子守唄に、私は眠りについた。いい声って、落ち着く…。
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ともとも(プロフ) - とっても面白いので更新してください！ (2019年6月10日 22時) (
レス) id: ba79015f92 (このIDを非表示/違反報告)
涼風瑠璃(プロフ) - ありがとうございます！じゅんじゅんはツッコミもできると信じて書きました（笑） (2017年11月25日 23時) (レス) id: e9793b59f4 (このIDを非表示/違反報告)
涼風瑠璃(プロフ) - 霧眞さん» わわ！いらっしゃいませ（笑）ありがとうございます！やはり安元さんのパパ感は拭えません…今夜はパパの奢りよっ！（笑） (2017年11月25日 23時) (レス) id: e9793b59f4 (このIDを非表示/違反報告)
涼風瑠璃(プロフ) - 美優さん» ありがとうございます！リクエストなどありましたらお申し付け下さい。可能な範囲で頑張ります！ (2017年11月25日 23時) (レス) id: e9793b59f4 (このIDを非表示/違反報告)
hina hihoho(プロフ) - じゅんじゅんがツッコミに回るってなんか新鮮でイイ(o>ω<o) (2017年11月25日 18時) (レス) id: 0035085ab5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼風瑠璃 | 作成日時：2017年11月21日 19時
