第二十七章 或る女 壱 ※グロテスク ページ23
私が言葉を失ったのを見計らって、佐々城はつらつらと言葉を並び立てる。
「私の目的は唯一つです。貴女の回収。これだけだった＿けれど、その間に様々な思いがけない邪魔が入った。デミガイズに織田先生、太宰君に中原君＿彼らのおかげでこんなにも時間はかかりましたが…漸く貴女を�爐△里�方�瓩硫爾惴ゾ綵侏茲襦�
佐々城は私の方へスルスル歩み寄り、やがて私の顎を掴んで上へと持ち上げた。顎と首に鈍い痛みが走る。私は痛みに喘ぎながらも、佐々城の口から情報を引き出そうとした。
「あ、あのお方…？」
「ええ、あの人こそが＿この塵世を浄化し、覇者になる御仁。あの方の前では、誰もが彼の礎に過ぎない」
無表情で淡々と語る彼女が返って怖かった。どうして、なんだろう。私の中で一つの疑問が生まれた。
どうして彼女は、自分のやっている事に対してこうも＿�猝犠陲別椨瓩鮓�けられるのだろう？？
これではまるで、自分を押し殺して行動しているように見える。やりたくない事をやらされて、悩み苦しんだ末に＿自分の意思を殺してしまったように見える。
いつの間にか、私の首は彼女の手によって締め付けられていた。苦しかった。息が出来ない。苦しい、苦しい…。私は先程まで自分の中に確かにあった筈の、復讐心を一切取り除かれてしまったような気分だった。何故、牙を削がれてしまったのかは判らない。
「幸い、貴女が
だんだん顔がはち切れる寸前の風船のようになって来た。佐々城はその細い腕のどこにあったのか判らない力で、首を締めていく。
…クソ！クソクソ！！なんて様だ。
あんなに太宰少年の敵を討ってやろうと息巻いていたというのに、肝心な時はこの様だ。
情けない…情けない。同時に太宰少年に申し訳なかった。
太宰少年は賢い。普段の調子だったならば、佐々城の甘言に乗る事もなかったろう。こんな事になる事もなかったんだ。それを私があんな酷い事を云ったから…。�狢精�A�瓩枠爐量森砲任△觧�を知っていながら…。
私は歯を食いしばって、最後の力を振り絞った。せめて、せめて一度だけでもいいからこの女に一矢報いたい。そんな思いだった。
「！？＿！！」佐々城の口から、苦悶の絶叫が迸る。
ポトリと、佐々城の足元に先端が赤黒くなった棒が落ちた。
私が懐中から取り出し、彼女の左目に突き刺した簪だった。太宰少年がくれた、あの簪だった。
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サラ(プロフ) - しぇるふぃあ。さん» こんな細かい描写にも気づいて頂けるなんて物書き冥利につきます！消せませんよ、でもここでは説明し切れないので後日改めて説明させて頂きますね! (2018年12月13日 20時) (
レス) id: 4e09bde857 (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - しぇるふぃあ。さん» お久しぶりです。しぇるふぃあ。さん、すごく読んで頂いているようなのでとても嬉しいです、ありがとうございます。 (2018年12月13日 20時) (レス) id: 4e09bde857 (このIDを非表示/違反報告)
しぇるふぃあ。 - ところで夢主ちゃんは前世が国語教師なのですよね？だったら41pに出てくる安吾さんの名前は知ってるはず…と違和感を覚えました(・・?) はっもしや伏線？ネタバレに触れるようでしたらこのコメントはそっ消ししてくださいm(_ _)m これからも陰ながら応援してます!! (2018年12月13日 19時) (レス) id: a3aac3bf63 (このIDを非表示/違反報告)
しぇるふぃあ。 - お久しぶりです！しばらく顔を出せなかった間にすごく進んでて一気読み不可避でした…あんまり好きポインツ語るとコメ欄ネタバレになるので控えますが仲直り本当に良かったです(ネタバレ) (2018年12月13日 19時) (レス) id: a3aac3bf63 (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - 紫苑さん» 応援ありがとうございます!頑張らせていただきます！ (2018年12月2日 23時) (レス) id: 4e09bde857 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラ | 作成日時：2018年9月20日 12時
